きょうは、リサーチの手順とコツついて綴ってまいります。
Webライティングでは文章力が重視されがちですが、実はそれ以上に大切なことがあります。
それはリサーチを徹底することです。
Webライティングにもっとも必要なのはリサーチであり「リサーチ8割:執筆2割」が理想とされています。
念入りにリサーチされた記事は、信ぴょう性が高く説得力のある記事になります。
今回の日記では、リサーチの目的や方法、効率よく調べるコツを解説します。
Webライターを始めたばかりで「具体的に何を調べればよいのかわからない…」という方は、ぜひご参考くださいね。
「書くのが遅い…」「内容が薄い…」と悩んでいる方は、リサーチスキルを高めると質の高い記事を早く書けるようになりますよ
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Webライティングは「リサーチ8割:執筆2割」
Webライティングにかける時間と労力は「リサーチ8割:執筆2割」が理想です。
文章を書くよりも、リサーチに時間と労力を割くと効率よく記事を執筆できます。
なぜなら、リサーチを丁寧にすることで、記事に盛り込むべき内容がわかり、Webライティング全体にかかる時間を短縮できるからです。
つまり、はやく記事を書くには、徹底したリサーチが重要ということです。
「記事を上手に書けない…」「執筆に時間がかかる…」
このように悩んでいるなら、まずは、十分なリサーチができているかを確認しましょう。
どのような内容を書くべきか理解できれば、記事の方向性が定まり、説得力が増します。
そのため、Webライティングをするときは、リサーチしながら執筆するのではなく、はじめにリサーチに時間をかけて情報を集めましょう。
リサーチの目的は記事の質を高めること
リサーチの目的は、客観的事実や統計にもとづいて文章を書き、記事の質を高めることです。
根拠にもとづいた文章であれば、説得力が高まるので「この記事は信頼のおける記事だ」と読者から高い評価を得られます。
とくに、つぎの分野は徹底してリサーチを行う必要があります。
金融や不動産の分野は、販売価格が高かったり大きなお金が動いたりするので、発信する情報に正確さを求められます。
医療・健康の分野は、命に関わることなので正しい情報や事例が必要です。
リサーチをせずに曖昧な情報を発信すると、読者の人生に大きな影響をあたえます。
とくに上の分野の記事を作成するときは、事実確認を徹底し、充分なリサーチを行ったうえで執筆しましょう。
金融・不動産・医療・健康の分野でのリサーチの重要性を知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
YMYLとは?7つのジャンルとSEO対策で意識すべき7つのポイント
Webライターがリサーチを行う4つの目的
「リサーチの目的は記事の質を高めること」と一言にいっても、抽象的すぎますよね。
記事の質を高める要素はたくさんあり、ピンとこない方もいると思います。
そこで、リサーチの目的を4つに分けて、くわしく説明しますね。
読者の要望を把握するため
リサーチをするときに、もっとも重要な目的は、読者の要望を把握することです。
読者が求める情報や関心事、悩みや疑問を正確に知ることで、要望を満たす記事になります。
たとえば、特定のテーマに関して読者の悩みをリサーチし、その悩みを的確に解決する方法を提示したなら、要望を十分に満たすことができ、読者に高い満足度をあたえることができます。
要望とは「読者が記事に求めること」「記事に期待すること」です。
「Webライター 始め方」というキーワードであれば、つぎの事柄が読者の要望になります。
上の場合、読者の要望に応えるには、具体的な手順や期間、収入の目安、スキルアップの仕方や成功事例を載せるとよいでしょう。
それにより、読者が具体的なステップを踏むための手助けになり、Webライティングの始め方や成功に向けての道を歩むことができます。
このように、記事を執筆するうえで、読者の求める情報を把握することは非常に重要です。
なぜなら、どれだけ良い情報を集めても、読者の知りたい内容と異なる情報では読んでもらえないからです。
読者のニーズを正確に受け止め、適切な解決策を提供することで、強い関心と信頼を得ることができます。
そのため、リサーチを行うときは、読者の気持ちにしっかりと耳を傾けて、要望を理解することが大切です。
信頼できる情報を集めるため
信頼できる情報を集めることも、リサーチの重要な目的のひとつです。
今日では、多くの人がインターネットを頼りに情報を集め、その内容をもとに行動していますよね。
そのため、信頼できる正確な情報を発信することを求められます。
間違った情報を載せると、読者が誤った行動を取ったり、損失を被ったり、危険にさらされたりする可能性があります。
さらに、信頼の高い情報にもとづいて書くと、記事全体の説得力が高まり、読者の興味を強く引きつけます。
その結果、読者が記事を読む回数が増え、さらなるアクセスアップや成果の向上につながります。
独自性のある記事にするため
オリジナルな情報を集めて、記事の独自性を高めることも、リサーチを徹底する目的に含まれます。
ほかの記事では得られない独自の分析、調査、意見を集めて、その記事ならではの情報を載せると、これまでの内容を超えた優れた価値を読者に提供できます。
たとえば、その分野の専門家にインタビューやアンケートを行い、くわしい意見を集めると、記事に独自性が生まれます。
また、リサーチによって既存の情報を深く掘り下げたり、複数の情報を比較検討したりすることによっても、新たな視点を見つけられて独自性を生みだせます。
経験や知識の乏しい分野でも、リサーチをすれば、独自性のある記事を十分に執筆できるということです。
発注先の要望を把握するため
またリサーチを行う目的は、発注者の商品サービスやWebサイトを深く理解するためでもあります。
発注先の要望や企業の価値観、記事の雰囲気や文章の形式などをリサーチし、発注先の期待に応えるために研究します。
企業がWebサイトを運営する目的は、その多くが「記事を通じて商品サービスを知ってもらうこと・購入してもらうこと」です。
そのため、Webライターは、発注先がどのような商品サービスを持ち、どのように紹介してほしいのかを知らなければなりません。
つまり、依頼する側の売上を考えて記事を書くためにリサーチを行います。
それにより、発注先からの高い評価と確かな信頼を得られます。
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顕在ニーズと潜在ニーズの違いを理解しよう!
読者の要望を把握するには、顕在ニーズと潜在ニーズの違いを理解すると見つけやすくなります。
顕在ニーズとは、読者が「これを知りたい」と自分で気づいているニーズのことです。
読者が自分で自覚しているので解決策が明らかです。
たとえば、先ほどのキーワード「Webライター 始め方」を例に考えてみましょう。
下の3つの要望は、顕在ニーズにあてはまります。
一方、潜在ニーズは顕在ニーズの奥にあるニーズであり、読者自身も気づいていないニーズです。
自覚していないので、人から言われて気づくことが多いです。
「Webライター 始め方」であれば、下のような想いが潜在ニーズにあてはまります。
顕在ニーズを突きつめると、読者が自覚していない、より深い潜在ニーズを見つけることができ、その目的に適した解決策を提案できるようになります。
読者に寄り添った文章を書くことができ、記事の質が高まるので、記事を書くときは、顕在ニーズだけでなく、潜在ニーズも深く掘り下げて理解することが重要です。
読者の気づいていない潜在ニーズを言葉にすることで、記事の内容に共感し「私のために書かれた記事だ」と思ってもらえますよ
では、具体的にどのようにリサーチをすればよいのでしょう?
さっそく、リサーチの方法を上の4つの目的に分けて見てみましょう。
リサーチ方法【読者の要望を把握する】
はじめに、読者の要望を把握するリサーチ方法を紹介しますね。
検索上位の記事を分析する
読者の要望を把握するには、記事のテーマになるキーワードを実際に入力して、検索結果の上位の記事を読み込むことが有効です。
上位に表示された記事は、多くの読者が関心を持ち、役に立つと判断された結果が表示されています。
そのため、上位の記事を読み込めば、ニーズを把握でき、読者の知りたい情報を知ることができます。
少なくても3~5記事、記事を作るのに慣れていない場合は、10記事くらいを読むのがおすすめです。
10位くらいまで読み込めば、何を盛り込むべきか記事の内容を理解できます。
文章を組み立てるときの参考にもなるので、どのようなタイトル・文章構成・見出しを設定しているのか、確認しながら読むといいですよ。
サジェスト・関連キーワードを調べる
上位記事を読み込み、読者ニーズを把握したら、サジェストキーワードや関連キーワードを調べます。
なぜなら、上位記事がすべてのニーズを満たしているとは限らないですし、上位記事を超える内容を書かなければ、同じような記事になってしまうからです。
サジェストキーワードや関連キーワードを調べることで、そのキーワードで検索する人が、どのような悩みを抱えているのかを深く知ることができます。
サジェストキーワードとは、Googleの検索窓に検索キーワードを入力したときに出てくる「候補になるキーワード」のことです。
たとえば「Webライター 始め方」と入力すると、つぎのようなサジェストキーワードが表示されます。
画像がしめすように、多くの人が頻繁に検索する語句を検索機能が自動で表示してくれます。
関連キーワードとは、検索キーワードに関連する語句や、そこから連想されるキーワードのことです。
検索したときに一番下に表示される「他のキーワード」のことです。
関連キーワードがサジェストキーワードと異なる点は、検索した人の履歴を反映しないことです。
そのため「サジェストキーワード」と「関連キーワード」は重なる語句もありますが、一致しない語句もあります。
サジェストキーワードと関連キーワードから、読者がつぎのように考えているとわかります。
上のように、検索結果に表示された記事を読むだけでは気づけない、読者の要望を把握できます。
読者ニーズを深く知るためにも、サジェストキーワードと関連キーワードもあわせて調べるようにしましょう。
Yahoo!知恵袋で調べる
Yahoo!知恵袋は、悩みを抱えている人が質問を投稿し、くわしい人に回答や意見を求めるQ&Aサイトです。
Yahoo!知恵袋で調べると、どのようなことに悩んでいて、何を知りたいのか生の声を聞けるので、読者の本当に求めているものを知ることができます。
試しに「Webライター 始め方」で調べてみましょう。
検索すると「おすすめのノートパソコンを知りたい」というニーズがあるとわかりました。
この例のように、Yahoo!知恵袋で調べると、検索上位の記事やサジェストキーワードでは把握しきれなかったニーズを知ることができます。
読者のリアルな悩みや疑問に触れることができるので、うまく活用しましょう。
Twitterで調べる
Twitterは、リアルタイムな情報を発信する場なので、読者の関心事はもちろん、最新の話題や興味関心の動きを把握するのに役立ち、貴重な情報を得られます。
たとえば、Twitterの「#(ハッシュタグ)」を用いて「Webライター 主婦」と入力してみましょう。
検索すると、下のツイートが見つかり、主婦の方の本音を知ることができました。
子育て主婦のわたしにとって、自分名義の口座残高が毎月増えるのは、この上ない喜び。
だって会社を辞めて以降、減る残高にビクビクしてたから。
ノースキルだった自分が、在宅で収入を得られるとは。
Webライターという仕事が、わたしに希望と可能性を与えてくれた。
もちろんクライアントさんにも感謝。(Twitter)
上の投稿から「収入に対する不安を感じていたこと」や「自分のスキルに自信がなかったこと」などの悩みを抱えていたことを伺えます。
さらに、収入やスキルの悩みを抱える人にとって、Webライターを始めることが解決策になり、可能性を提供する仕事であることも、この方の投稿から推測できます。
Twitterを活用することは、読者の「潜在ニーズ」を知るのに非常に役立つので、ぜひ積極的に利用してみてくださいね。
YouTubeで調べる
読者の要望を把握するときに、YouTubeのコメント欄を調べることも有効な手段です。
動画そのものも参考になりますが、有益なニーズを得られるので、ぜひコメント欄も注目してみてください。
たとえば「Webライター 副業」と入力したYouTubeには、つぎの声が挙がっていました。
○○さん、いつも勉強させていただいています。 私はライティング勉強中ですが、リサーチをするときに情報がたくさんありすぎて、自分のなかでまとめられないのが悩みです。 キーワード→リサーチ→構成→肉付け、を例題で見せていただきたいです。 よろしくお願いいたします。
3万円稼ぐための見出し構成の作り方と、実際に注文を受けるところから納品するまでをみてみたいです!
上のコメントを見ると「記事作成の手順」や「見出しの作り方」「受注の流れ」を知りたいというニーズを把握できます。
これらの要望は、検索結果の記事やサジェストキーワード、関連キーワードには表示されなかった悩みですよね。
読者に寄りそった深い悩みを調べるには、YouTubeのコメント欄もとても役に立ちますよ。
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リサーチ方法【信頼できる情報を集める】
続いて、専門機関の調査や統計データーなど、信頼できる情報を調べる方法を見てみましょう。
信ぴょう性の高い情報を集めると、説得力のある記事を書けるので、ぜひ参考にして実践してみてくださいね。
専門機関のサイトで調べる
信頼できる情報を集める簡単な方法は、専門機関のサイトで調べることです。
専門機関や公的機関のWebサイトは、調査や実験、研究にもとづいた内容を公開しているので信頼性に優れています。
政府機関のサイトがもっとも信頼が高く、つぎに財団法人や社団法人、医療法人と続きます。
知名度のある企業のサイトも、その業界では信頼度が高く、参考になる資料が公開されています。
調べる方法は、調べたい内容と専門機関を組み合わせて検索することです。
たとえば「Webライター 主婦」のキーワードで記事を書くときに「いくらまでの収入に抑えれば、扶養に入れるかを解説したい」と思ったとしましょう。
税金について調べるので「主婦 扶養 国税庁」と入力します。
国税庁のサイトは、扶養や控除について具体的な制度を知りたいときに便利です。
税金に関する情報を公開しており、所得税や扶養控除についての確かな情報を入手できます。
下のように、国税庁の扶養についてのサイトがたくさん表示されます。
参考にするときは、最新で正確な内容を得るために、情報の提供元や掲載日を確認することが重要です。
「site:」と組み合わせて調べる
「site:」の機能と組み合わせて調べる方法は、特定のWebサイトの中から、知りたい情報にしぼって検索する方法です。
信頼性の高いWebサイトを見つけたら「site:」の機能を利用して検索すると、特定のキーワードに限定して情報を入手できます。
試しに、先ほどの国税庁のWebサイト「https://www.nta.go.jp/」の中から「扶養」に関する記事のみを表示してみましょう。
site:https://www.nta.go.jp/ 扶養
「扶養」の前に「半角スペース」を入れて入力します。
検索すると「扶養」に関するページのみが並びます。
信頼性の高い情報源に一気にアクセスできるので「調べたいサイトのURL」と「調べたいキーワード」を組み合わせて検索する方法もおすすめです。
リサーチ方法【独自性のある情報を集める】
つぎに、独自性の高い記事にするために、オリジナルな情報を集める方法を紹介します。
オリジナルな情報を載せるときは、記事の方向性やWebサイトの雰囲気と異なる場合があるので、必ず発注先の確認を得たうえで載せてくださいね
インタビューをする
その道のくわしい人や専門家、経験者にインタビューをすることは、記事に独自性を高める最適な方法です。
読者は、よりくわしい内容を知ることができるので、深く興味を抱きます。
「Webライター 始め方」の記事を書くのであれば、経験者のWebライターにインタビューするとよいでしょう。
「Webライター 副業」の記事であれば、会社に勤めながら副業をしているWebライターに尋ねると、ほかでは得られない貴重な成功事例や経験談を入手できます。
もしも、身近に専門知識を持つ方がいるなら、インタビューの機会を設けることがおすすめです。
専門家へのインタビューは、記事に専門性と信頼性をもたらします。
誤った情報のない文章であるとしめすことができ、説得力の高い記事になりますよ。
アンケートを行う
オリジナルな情報を集めるために、アンケートを行う方法もあります。
アンケートの取り方はさまざまにありすが、無料で簡単にできる方法は、Twitterを活用することです。
Twitterのアンケート機能を使うと、2~4つの選択肢をツイートに表示でき、アンケートを見かけた人に気軽に投票してもらえます。
フォロワーに限らずだれでも投票でき、投票期間は、5分から最大7日までと1分単位で細かく指定できます。
Twitterのアンケート機能を利用すれば、読者の生の声や本音を取り入れたリアルタイムな記事を作れます。
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リサーチ方法【発注先の要望を把握する】
最後に、発注先の要望を把握するためのリサーチ方法を見てみましょう。
発注先の情報を念入りに調べているWebライターは少ないので、実践すれば、高い評価と信頼を得られますよ。
掲載先の記事を調べる
はじめに掲載先サイトを読み、どのような記事が掲載されているのか、内容を把握します。
掲載先サイトを調べると、つぎの事柄を知ることができるため、発注先の要望を的確に把握できます。
これから執筆する記事は、すでに掲載されている記事との整合性を保つ必要があります。
それぞれの記事で主張している内容が矛盾していたり、異なる文体で書かれていたりしたら、読者の信頼を失いますよね。
もちろん発注先からの信用も失います。
掲載先の記事にいくつか目を通して、発注先がどのような考えを持っているのか、どのようなメッセージを読者に届けたいのかをしっかりと認識しましょう。
発注先の主張を調べる
掲載先のサイトを調べるときに、その記事がどのような主張や意見を唱えているのか、発注先の価値観や方針を把握することも大切です。
発注先の立ち位置を知ることができれば「いや、ウチではこういう主張じゃないんだよね…」といった認識のズレを防げます。
たとえば「Webライター きつい」のキーワードで記事に書くときに「Webライターの仕事はきつくない」と主張するサイトもあれば「きつから、やめたほうがいい」と唱えるサイトもあります。
あらかじめ発注先の主張を理解しておけば、どちらの立ち位置で記事を書くべきか判断できますよね。
発注先の望む価値観にもとづいて記事を書くためにも、掲載先サイトの主張を丁寧に調べましょう。
トーン&マナーを調べる
掲載先サイトのトーン&マナーを調べることも、記事執筆に重要な要素です。
トーン&マナー(トンマナ)とは、デザインや文章に一貫性を持たせるルールのことです。
トーン&マナーを揃えることで、企業やブランドの価値観、サイトの世界観をわかりやすく伝えられます。
「です・ます調」で執筆すれば、やさしい雰囲気の記事になり、「だ・である調」で執筆すれば、真面目な印象の記事になります。
文体ひとつで記事の雰囲気がガラッと変わるので、トーン&マナーを調べて一貫性のある記事を心がけましょう。
商品サービスを調べる
発注先の掲げる商品サービスについて深く理解することも大切です。
記事を通してどのように価値を届けたいのか、商品サービスの内容を理解せずに執筆すると、的外れな記事になってしまいます。
たとえば「Webライティング講座」ひとつ挙げても「マンツーマン指導に優れた講座」「現役プロによる添削を行ってくれる講座」「案件を紹介してくれる講座」「転職サポートが充実した講座」など、紹介する商品によって強みやアピールポイントが異なり、記事の内容が変わります。
「案件の紹介サポート」を強みにしている発注先の記事で「Webライターを始めるなら企業に転職するのがおすすめです!」と主張してしまうと「本当にウチの会社や方針を理解しているの?」と疑われます。
とくに、執筆する記事のテーマに関連する商品サービスについては、説明ページをよく読み、特徴やおすすめポイント、強みを理解することが肝心です。
ここを押さえているのと押さえていないとでは、記事の方向性がまるで変わり、発注先の要望を満たさない記事を納品することになります。
では、具体的なリサーチの方法を理解できたら、これを踏まえたうえでリサーチの手順を見てみましょう。
リサーチ方法5つの手順
初心者の方に向けたリサーチの手順は、つぎの5つです。
参考サイトをしっかり読む(超初心者向け)
この項目は、超初心者の方に向けた内容です。
それ以外の方は、つぎの項目「キーワードを検索する」からお読みください。
発注先から渡された記事構成の指示や執筆マニュアルは、一通り目を通し、いつでも確認できるよう目立つところに置きましょう。
指示のなかに、参考記事や参考サイトが書かれている場合は、その記事を必ずよく読み込みます。
発注先の指示は、つぎのようなお願いが込められています。
これらを念頭に入れて読み、参考記事をお手本にして執筆しましょう。
記事構成や執筆ルールについて
発注先から記事の構成や執筆ルールについて、構成指示書やレギュレーションを渡されることが多いです。
「構成指示書」とは文章の構成について書かれた資料のことです。
つぎのような内容が書かれています。
「レギュレーション」とは、依頼された記事を書くときのルールや決まり事のことです。
「構成指示書」「レギュレーション」は、どちらも依頼先によって内容が異なります。
記載された指示にしたがい、依頼に応えて丁寧に記事を執筆しましょう。
キーワードを検索する
上位の記事を参考にして読者の求める情報を把握しよう!
はじめに、記事のテーマになるキーワードを実際にGoogleで検索します。
検索結果に出てきた上位3~5つの記事に目を通し、どのような内容が書かれているのか、タイトル・見出し・本文の内容を確認しましょう。
検索上位の記事を読むと、読者がどのような悩みを抱え、どのような情報を求めているのかを理解できます。
上位の記事は、そのキーワードで検索する人々にもっとも読まれている記事を意味します。
多くの悩みを解決している記事なので、優れた参考資料になります。
Webライティングで大切なことは、読者の求める情報を的確に提供することです。
読者の意図を正しく把握できなければ、的確な情報を提供できません。
自分の思い込みだけで執筆すると、的外れな内容になってしまいますよね。
検索上位の記事を読み「どのような読者」が「どのような情報」を求めているのかを把握しましょう。
また、ここでのリサーチの意味は、上位の良質な記事の内容を満たし、さらに質を高めて多くの読者に読まれる記事にすることです。
読者の求める内容を明確にすることが目的なので、信頼できない情報だと判断したらその記事の情報は取りさげましょう。
キーワードの選び方や検索意図の調べ方を知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
SEOキーワードの選び方!手順・コツ・選定ツールの使い方【初心者向け】
読者の人物像を明確にする
伝えるべきメッセージを決めよう!
「どのような読者」が「どのような情報」を求めているのかを把握したら、つぎは、あなたの記事では「だれのために書くのか」を明確にします。
特定の読者をイメージして人物像をしぼると、解決策が明確になり、結論を提示しやすくなります。
人物像を曖昧にすると、伝えたい内容がブレてしまい、提示する解決策がぼやけてしまいます。
はっきりとイメージできるよう、具体的に人物像をしぼりましょう。
上の項目を箇条書きに書きだすと、人物像を設定しやすくなりますよ。
細かく設定した人物像を軸にすることで、筋の通った一貫性のあるメッセージを伝えられます。
記事を求めている読者に確実に届けるためにも、できるだけ具体的に書きだしましょう。
人物像の設定の仕方を知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
【Webライティングのペルソナ設定の方法】意味と作り方を丁寧に解説
記事の構成をつくる
伝えたいメッセージを見出しにあてはめよう!
人物像を明確にしたら、その悩みを解決するには、どのようなメッセージを伝えるべきか、記事の方向性を決めます。
その際につぎの2つを意識します。
結論や主張が複数ある文章は、読者を混乱させてしまいます。
伝えたいメッセージを1つに限定し、はじめに結論を伝える見出しを構成します。
PREP法やホールパート法にそって考えると、見出しを作りやすくなりますよ。
メッセージを決めたら、それ関する情報を箇条書きにして洗い出します。
たとえば、この記事であれば、下のような箇条書きになります。
〇リサーチの重要性 -「リサーチ8割:執筆2割」 〇リサーチを行う目的4つ -読者の要望を把握するため -信頼できる情報を集めるため -独自性のある記事にするため -発注先の要望を把握するため 〇顕在ニーズと潜在ニーズの違い 〇読者の要望を把握するリサーチ方法 〇信頼できる情報を集めるリサーチ方法 〇独自性のある情報を集めるリサーチ方法 〇発注先の要望を把握するリサーチ方法 〇リサーチ方法の手順 〇効率よくリサーチするコツ 〇リサーチを徹底するメリット 〇リサーチに役立つ便利なサイト 〇まとめ
上のように必要な項目を箇条書きににすると、記事に盛り込むべき内容を整理できます。
この項目が見出しになり、記事を作るときに役立ちます。
箇条書きを見出しにあてはめると、どのような流れで書くのか記事の構成を「見える化」できますよ
見出しの作り方や記事構成の作り方は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
【見出しの作り方】最後まで読まれる記事にする5つのポイント!
序論・本論・結論とは?読みやすい文章構成を図解でかんたん解説!
必要な情報を集める
メッセージを裏づける情報を集めよう!
記事の構成ができあがったら、あなたのメッセージに説得力をあたえる情報を集めましょう。
この段階では正確な情報を得るために、一次情報や書籍、信頼性の高いサイトを参考にします。
具体的には、つぎのような一次情報を参考にすると信ぴょう性が高まります。
また、その分野に関する本を読むことも説得力を高めます。
わかりやすい入門書的な本と、もう少しくわしい内容が書かれた本をそれぞれ1冊ずつ読むのがおすすめです。
全体像と重要な要点を把握できるので、伝えるべき内容を根拠を持って理解できますよ。
情報元を提出する
「引用」「参考」元を明らかにして情報を載せよう!
最後に、記事を納品するときは、情報元を載せて提出します。
参考にした書籍や情報を「引用」「参考資料」として添えると、記事の信頼性が上がります。
また、どのサイトの情報を参考にしたのかを提出することで、それをチェックする発注担当者の負担を減らせます。
参考にしたWebサイトのURLを記事の下にまとめて貼ったり、本や資料の場合であれば、下のように文献の情報を加えたりすると親切ですよ。
「引用」や「参考」を明記する方法は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
【Webライターが守るべき著作権】注意するポイントと引用のルール
このように、はじめにしっかりとリサーチをすると、読者が必要とする内容を正しく把握でき、求められる解決策を的確に提供できます。
徹底したリサーチは、記事の信頼性を高めて読者に深い納得感をあたえます。
まずは、リサーチに重きを置いて時間をかけて情報を収集しましょう。
つぎは、効率よくリサーチするコツを見てみましょう。
リサーチ方法を効率化すると、さらに記事をはやく書けますよ
もっとも効率よくリサーチする3つのコツ
効率よくリサーチするコツは3つあります。
分野ごとに情報をまとめる
調べた情報元をまとめて書きとめよう!
案件や分野ごとに調べた内容をまとめておくと、つぎにリサーチするときに作業がはかどります。
たとえば、どこのサイトでどのような情報を集められるのかを書きとめておくと、つぎの案件を執筆するときに、すぐに情報を引きだせて効率的です。
Googleドキュメントやメモ機能にその都度、調べた情報元を書き加えて整理しておきましょう。
具体例をしめしますね。
◆ 糖質制限ダイエット ・糖質制限食について URL:https://www.toushitsuseigen.or.jp/carb-restriction (日本糖質制限推進医療協会) →他にカロリー制限食・糖尿病の内容もあり
信頼できる情報元が大まかに把握できるので、同じ分野のほかの案件に取り組むときに簡単に調べられます。
信頼できるリサーチ先を把握する
「go.jp」「or.jp」をつけて検索しよう!
調べたいキーワードに「go.jp」や「or.jp」をつけると、信頼できる情報サイトを簡単に見つけられます。
試しに「生活習慣病 or.jp」を検索してみましょう。
下のような情報元が出てきます。
上のように調べたいキーワードに「go.jp」や「or.jp」をつけると、厚生労働省のサイトに直接とぶので、生活習慣病の情報を探す工程がひと手間省けます。
事前に本を読む
本から正確な知識や情報を得よう!
時間のあるときは、前もって本を読むことも有効です。
1冊の本を読み終えるだけで、膨大な量の情報を得られますよね。
さらに、筆者の考えを深く捉えることができ、物事を論理的に考えられるようになります。
また、本から得た知識は、インターネットで得た知識よりも正確な情報を手に入れられます。
ネット上には、さまざまな情報が溢れているので、正しい知識を見分けるには限界があります。
一方、本の知識であれば、不確かな情報に惑わされることなく、必要な知識を無駄なく効率的に得られます。
加えて、語彙力や文章力も身につき、わかりやすい文章を書けるようになるので、一石二鳥にも三鳥にもなります。
本を読む時間がない場合は、耳から朗読が聞けて「ながら読み」ができる Amazonオーディブル も情報集めに最適ですよ。
無料で読みたい本が手に入るので興味のある方は、ぜひお試しくださいね。
くわしく知りたい
AmazonオーディブルはWebライターにおすすめ!無料本8選を紹介
リサーチを徹底する3つのメリット
リサーチに時間をかけると多くのメリットを得られます。
リサーチを徹底すると、裏づけのある根拠をしめせるので、記事に確実性が生まれます。
主観的な内容にならないため、説得力の高い記事を書けます。
根拠のあるデータをもとに読者の納得できる記事を書ければ、リピーターも増えてあなたの信頼につながりますよね。
また、リサーチを丁寧に行うと、必要な情報を選択できるので書くべき内容が定まり、記事の構成を作りやすくなります。
はやく記事を仕上げられるので、大幅に時間を短縮できますよ。
このように、リサーチに時間と労力をかけると、多くのメリットを得られます。
記事を作成するときは、いきなり書きはじめずに充分なリサーチから行いましょう。
リサーチに役立つ便利なサイト7選
では最後に、リサーチに役立つサイトを7つ紹介しますね。
Google Scholar
Google Scholarは、世界中の論文を探せるサイトです。
論文の結果や調査データを載せると、信ぴょう性の高い、説得力の強い記事になります。
たとえば「転職率 日本」と検索してみましょう。
約10,200件もの論文が表示されます。
英語の論文を使用したい場合は、翻訳機能を使うと読めますよ。
e-Start
日本政府が発表した統計結果を知りたいときは、e-Start が便利です。
政府機関のホームページをあちこち見て回らなくても、厚生労働省や経済産業省などの統計データをすぐに得られます。
長期に渡って比較した調査データを載せたい場合に適しています。
カテゴリーは17個あります。
たとえば、転職や節約、保険の記事を書きたいときは、つぎのような調査を活用できます。
e-Gov法令検索
現在施行されている法令を知りたい場合は、e-Gov法令検索が役立ちます。
e-Gov法令検索は、日本の法律や条文を検索できるWebサイトです。
デジタル庁が運営している公式サイトなので、法令を引用するときに正確な情報を得られて便利です。
会員登録をしなくても無料で検索できるうえ、法令名のみ・全文を選択すると簡単に入手できます。
裁判例検索
裁判所の公式サイトである裁判例検索では、裁判例が公開されています。
たとえば、労働や離婚などに関する裁判例を手に入れられます。
裁判所のタブをクリックすると、裁判所ごとの検索画面に切り替わり、 裁判例をしぼり込み検索できます。
具体的な裁判例を載せることは、記事の内容を裏づけることにつながり、信ぴょう性が高まります。
調査のチカラ
調査のチカラは、インターネット上にある調査情報を集めた情報サイトです。
幅広いカテゴリーから検索でき、最新データーもすぐに入手できるので、新しい情報が欲しいときに重宝します。
つぎの12のカテゴリーから調べられます。
会社名や注目データで探すといった機能も充実しているので、欲しい情報をすぐに見つけられますよ。
生活定点
生活定点は、1992年から2022年までの調査データを集めたWebサイトです。
時代の変化に合わせた市場の動きを知ることができ、性別・年代・地域で調査結果を比較できます。
カテゴリーも豊富にあり、生活、家族、消費、学び、心理など、暮らしに寄りそったものが多いので、生活に根差した情報が欲しいときに役立ちます。
国立国会図書館デジタルコレクション
国立国会図書館デジタルコレクションは、国立国会図書館のデジタル資料を無料で閲覧できるサイトです。
発行当時のそのままの形でデジタル化した資料や、インターネット上の刊行物を収集して公開しています。
500年代〜大昔の資料も公開されているので、歴史的な根拠が必要な情報は、ここで探すと見つかりやすいです。
おさらい:リサーチ方法の手順と3つのコツ
Webライティングをするときは、文章を書くことよりも、リサーチに時間と労力を割きましょう。
理想の目安は「リサーチ8割:執筆2割」です。
リサーチを徹底することで記事の質が高まり、説得力のある記事になります。
リサーチを念入りにすると、読者に有益な情報を提供できます。
正確な内容を伝えるためにも、裏づけのある情報を集めて確かな信頼へつなげましょう。
また、記事の信ぴょう性を高めるには、下の記事も参考になります。
どのような情報を載せたら質の高い記事になるのか理解できますので、ぜひあわせてご覧くださいね。
おしまいに
はじめのうちは、得意な執筆分野や好きな執筆分野に取りかかることが多いと思います。
少しずつ書ける領域を広げて、リサーチ先の情報を集めましょう。
信頼できる情報元が溜まるころには、知識も増え、執筆作業が捗るようになりますよ。
焦らずに、少しずつ知識と情報を増やしましょう。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
それでは、ごきげんよう。
桜御前