きょうは、ホイラーの法則について綴ってまいります。
ホイラーの法則は、エルマー・ホイラー氏が考えだしたセールスの法則です。
ビジネスの世界では有名な法則なので「ステーキを売るなシズルを売れ!」の言葉を耳にこともあると思います。
今回の日記では、コピーライティングに活用したホイラーの法則を解説します。
ホイラーの法則にしたがって文章を書くと、成果につながるだけでなく、集客にも役立ちます。
セールスの世界で有名な実証された法則なので、ぜひ一緒にマスターしましょう
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ホイラーの法則とは?セールスのノウハウをまとめた公式
ホイラーの法則は、20世紀半ばに活躍したアメリカの営業コンサルタント、エルマー・ホイラー氏が1937年に自信の著書にあらわした法則です。
ホイラー氏は、10万5000ものセールスコピーを10年にも渡り1900万人に分析・検証し、販売のノウハウを「ホイラーの5つの公式」にまとめました。
ホイラー氏は「保証付き販売法」を生みだしたことでも知られており、今では多くの企業に取り入れられています。
日本では「ホイラーの法則」よりも「シズル」という言葉のほうが馴染みあると思います。
ホイラーの5つの公式はつぎのとおりです。
ホイラー氏は、これら5つは「You能力」を持つことで得られると言います。
つまり、どのような商品でも使うときの状況や感情、思いや言葉を相手の目線を通して考えることが大切だと伝えています。
自分の目線ではなく「You能力」を持つことで、顧客の本当に欲しいものを見つけられるという意味です。
この法則は、コピーライティングを書くうえでも、ビジネスや人間関係においても役立ちます。
ホイラーの5つの公式
ひとつでも身につけられるよう、さっそく見てみましょう。
法則1:ステーキを売るな、シズルを売れ
メリットではなくベネフィットを伝えること
「ステーキを売るな、シズルを売れ」とは、商品そのものではなく、顧客が欲しいと思う利益(ベネフィット)を伝えましょうということです。
商品の強みやセールスポイントを売り、欲しくなる理由を伝えることが大切ということです。
「シズル(sizzle)」とは、ステーキを焼くときの「ジュゥジュゥ」という音をいいます。
私たちは、ブランド牛の品質を説明されるよりも、焼ける音や匂いにそそられて「食べたい!」欲求を刺激されますよね。
つまり、シズルとは、顧客が欲しくなるセールスポイントを意味します。
たとえば、電気掃除機を販売する場合のシズルを考えてみましょう。
まずは、電気掃除機の機能や特徴、メリットをあげますね。
◆ 電気掃除機の特徴・メリット ・からまないブラシ ・パワーノズル ・光センサーでナビライト ・本体の驚きの軽さ ・スリムホース
つぎに、電気掃除機のシズルをあげます。
◆ 電気掃除機のシズル
・お手入れの負担を軽減
・立ったままでも軽い操作性
・見えない汚れもわかるから安心
・階段も軽々腰が痛くない
・小回りしやすい
上からもわかるようにシズルを伝えるとは、顧客が欲しくなるセールスポイントを伝えることです。
機能やしくみ、価格やメリットを伝えることも大切ですが、もっと大切なことは「何を得られるのか?」を伝えることです。
つまり、利益であるべネフィットを伝えることが大切ということです。
下の表を見てみましょう。
ベネフィットはメリットから生まれます。
特徴・メリット | ベネフィット |
---|---|
からまないブラシ | お手入れの負担を軽減 |
パワーノズル | 立ったままでも軽い操作性 |
光センサーでナビライト | 見えない汚れもわかるから安心 |
本体の驚きの軽さ | 階段も軽々腰が痛くない |
スリムホース | 小回りしやすい |
ベネフィットとは、顧客が商品から得られる「満足感や未来の期待感」のことです。
すなわち「ステーキを売るな、シズルを売れ」とは「メリットを売るのではなく、ベネフィットを売れ」と言いかえられます。
シズルを見つける「You能力」
顧客が商品を欲しいと思う理由を考えるときに、ホイラー氏は「You能力」が大切だと言います。
顧客が商品を見てはじめに思うことは「その商品は私にとってどんな役に立つのか?」ということです。
そのため、商品をおすすめするときは、自分の目で商品を見るのではなく、顧客になったつもりでベネフィットを伝えましょう。
なお、ベネフィットをもっと知りたい場合は、下の記事で解説していますのでご参考くださいね。
くわしく知りたい
【FABフォーミュラ】簡単3ステップの法則!ベネフィットの伝え方
【アーカーのベネフィット3分類】心を動かすメッセージの伝え方
メリットとベネフィットの違いを知りたい場合は、下の記事がおすすめです。
くわしく知りたい
メリットとベネフィットの違いとは?意味と使い方を例文つきで解説
法則2:手紙を書くな、電報を打て
短く端的な言葉で惹きつけること
「手紙を書くな、電報を打て」とは、短く端的な言葉で興味を惹きつけましょうということです。
「手紙」とは長い文章をあらわし、ここでは、何が言いたいのかわからないダラダラとした文章を指します。
つまり、伝えたいことがひと目でわかるよう、できるだけ少ない言葉で簡潔に伝えるということです。
「書き言葉は13文字、話し言葉は15秒で伝えよ」というビジネス用語がありますが、13文字の言葉には余計な情報がそぎ落とされているので、何が重要な情報なのかが明確に伝わります。
はじめの13文字にシズルを込めて伝えると、印象強い言葉で興味を惹きつけることができます。
例文を見てみましょう。
先ほどの掃除機を例に、タイトルや見出しを考えてみますね。
見えないゴミも逃がさない! すごワザパワーで軽々楽ちん
伝えたいことが、ひと目でわかりますよね。
ホイラー氏は「最初の10語はその後の1万語よりも重要」と著書のなかで伝えています。
最初の言葉で心を響かせられなければ、あとに続く言葉をどれだけ伝えても相手に届きません。
メッセージはできるだけ単刀直入に伝え、わかりやすいシズルで気持ちを掴むことが重要です。
また、短く端的に伝える方法は、下の記事を参考にすると書きやすくなりますので、あわせてご参考くださいね。
くわしく知りたい
【使いがちな8つの冗長表現】スッキリ改善!読みやすい文章にする方法
記事タイトルのつけ方6つのポイントと12のコツ!初心者でも読まれる!
インパクトのあるフレーズを身につけたい場合は、下の記事で紹介する本もおすすめです。
くわしく知りたい
Webライターの文章力を鍛える本5冊!語彙力と共感力を磨く本3冊!
法則3:花を添えて言え
証拠をそえて言葉を証明すること
「花を添えて言え」とは、言葉だけではなく、態度や行動をしめして気持ちを伝えましょうということです。
つまり、証拠をそえて言葉を証明しましょうという意味です。
「おめでとう!」と言葉だけで言われるよりも、花束をそえて言われるほうがより気持ちが伝わってきて説得力がありますよね。
商品を紹介するときも、ただ商品の説明をするのではなく、実際に使用して効果を証明しながら説明するほうが説得力が増します。
Webサイトの場合は、商品がどのように役立つのか、できるだけ多くの写真や動画を使って証拠を説明しましょう。
実験データや、実際に使用したお客様の感想をのせることも、シズルを証明する効果的な証拠になります。
証拠をしめして信頼を得る方法は、下の記事を参考にすると実践しやすいですよ。
くわしく知りたい
信頼を得る文章の書き方【7つの証明】FORCEPSフォーミュラ
法則4:もしもと聞くな、どちらと聞け
欲しい答えを得られるように導くこと
「もしもと聞くな、どちらと聞け」とは「もしも~していただけるのなら」とYESかNOを意識させるべきではないということです。
2択を迫るのではなく「あれは?これは?」と欲しい答えが返ってくるように聞きましょうという意味です。
とくに、締めくくり文章で行動に促す場合は、購入を前提に「あれか?これか?」と選んでもらうようにすると効果的です。
具体例を見てみましょう。
例文のように、不安や疑問に感じる要素を一つひとつ解決して導きましょう。
そのためにも、あらかじめ聞かれることは、想定して準備をしておくことが大切です。
さらに言えば、ひとつのプランだけでなく、プランB、プランCと選択肢を設けるとより高い効果を発揮します。
これは、松竹梅の法則という心理がはたらくため、選択肢があると選びやすくなるからです。
たとえば、A・B・Cの3つの選択肢がある場合、多くの人は真ん中のBを選ぶ傾向にあります。
選択肢を設ける場合は、3つを目安に複数のプランを設けましょう。
このように、きちんと準備をすることで、顧客の不安を取りのぞくことができ、欲しい答えを導けます。
あせって差し迫るのではなく、安心感をあたえて促しましょう。
法則5:吠え声に気をつけろ
わかりやすい文章にすること
「吠え声に気をつけろ」とは、声の質や大きさに気をつけて伝えましょうということです。
ホイラー氏は「微笑みを含んだ声」で伝えることをすすめています。
穏やかなトーンでやさしく話し「おとぎ話のオオカミのように不誠実であってはならない」と言います。
このことは、コピーライティングにおいても同じです。
画像やボタンを見やすく配置したり、強調したいところは大きく目立つように文字を装飾したりと、メリハリをつけた文章にすることで内容やポイントが伝わりやすくなります。
最後まで気を抜かずに、相手の立場に立った「You能力」の文章を心がけましょう。
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著書『ステーキを売るならシズルを売れ』
では、最後にホイラーの法則の本を紹介しますね。
販売ノウハウやマーケティングを学ぶなら、セールスのバイブルとも言えるエルマー・ホイラー氏の著書が最適です。
この本を読むことで「You能力」や「シズル」をより深く理解でき、顧客の心理を掴めます。
約80年前に考えだされたホイラーの法則ですが、時代が変わっても人間の本質的な欲求は変わりません。
現在でも、有益なヒントを得られるセールスのバイブルになりますので、ぜひスキルアップにお役立てくださいね。
なお、kindle unlimited や Amazonオーディブル に登録している場合は無料で読めます。
Amazonオーディブル登録の仕方は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
AmazonオーディブルはWebライターにおすすめ!無料本8選を紹介
おさらい:ホイラーの法則
ホイラーの法則は、相手目線で考える販売ノウハウの法則です。
5つの公式を守ることで、成果アップや集客アップにつながります。
ひとつでも多く実践して「You能力」を上げましょう。
また、シズルをうまく伝えるには、五感に響く表現を身につけることも役立ちます。
下の記事を参考にすることで、伝わりやすい表現を磨けますので、あわせてご覧くださいね。
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おしまいに
Yahoo!ニュースのトピックスは、13文字の見出しを中心につくられています。
これは、人間が一瞬で識別できる文字数が13.5文字なので、コピーライティングの技術に頼らず、要約に徹しているからだそうです。
短い言葉のほうが記憶に残りやすく、インパクトありますよね。
ぜひこの機会に、あなたも「ホイラーの法則」を実践してみてくださいね。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
それでは、ごきげんよう。
桜御前