Webライティング基本ルールと文法テクニック!読まれる文章の書き方

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きょうは、Webライティングの基本ルールと書き方について綴ってまいります。

  • 「私の文章は合っているのかな?」
  • 「読みづらくないかな?」
  • 「もっと読みやすい文章を書きたい!」

初心者Webライターによくある悩みですが、基本さえ押さえれば「読みやすい文章」はだれでもすぐに書けるようになります。

そこで今回の日記では、Webライティングの基本ルールとテクニックを一覧にしてまとめました。

この記事でわかること
  • 簡潔な文章にするルール
  • 主語と述語のルール
  • 漢字とひらがなの使い分け
  • 引用のルール

初心者Webライターに必要な知識を網羅していますので、Webライティングの基本をマスターできます。

桜御前
桜御前

例文つきでわかりやすく解説していますので、文章の書き方に悩んでいる方は、ぜひお役立てくださいね

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  1. Webライティングの簡潔な文章にする6つのルール
    1. 同じ意味の言葉を繰り返さない
    2. 動詞の名詞化を避ける
    3. 不要な語句をなくす
    4. 曖昧な表現をなくす
    5. 不要な強調語をはぶく
    6. もったいぶった言い回しを避ける
  2. Webライティングの文体を使う3つのルール
    1. 文語体は「口語体」にする
    2. 話し言葉を使わずに「書き言葉」で書く
    3. 「ですます調」と「だである調」を統一する
  3. 漢字とひらがなの使い分け2つのルール
    1. 形容名詞はひらいて書く
    2. 補助動詞・補助形容詞はひらいて書く
  4. Webライティングの主語と述語2つのルール
    1. 主語と述語を同じ言葉にしない
    2. 主語と述語の距離を近くする
  5. Webライティングの読まれる文章のテクニック
    1. 名詞
      1. むずかしい言葉を使わない
      2. 一般的ではないカタカナ用語を使わない
      3. 理解しにくい専門用語を使わない
      4. 不要な省略を避ける
      5. 独自に複数の名詞を並べない
    2. 代名詞
      1. 人称代名詞は「だれ」なのかをしめす
      2. 指示代名詞の注意点
    3. 形容詞・形容動詞
      1. 修飾する語句を近くに置く
      2. 独自の形容動詞を作らない
    4. 副詞
      1. 代用的な係り受け
      2. 打消し
      3. 仮定
      4. 推量
      5. 疑問
      6. 願望
      7. たとえる表現
    5. 助詞・助動詞
      1. 起点の「より」
      2. 並列の「と」
      3. 並列の「たり」
      4. とりたて助詞の「も」
      5. 推量の「う」
  6. Webライティングの並列表現のルール
  7. Webライティングの比較表現ルール
  8. Webライティングの強調記号3つのテクニック
    1. 読点
    2. カギ括弧
    3. 丸括弧
  9. Webライティングで記号を使う6つのルール
    1. ダッシュ記号(-)のルール
      1. サブタイトルをあらわす
      2. 話題を変えることをあらわす
      3. 余韻を持たせる
      4. カギ括弧で囲むほどではない言葉を分離する
      5. 時間的、空間的な経過をあらわす
      6. 「~から~まで」の範囲をあらわす
    2. 省略府(……)のルール
    3. 波ダッシュ記号(~)のルール
    4. 疑問符(?)のルール
    5. 感嘆符(!)のルール
    6. 数値のルール
  10. Webライティングの引用2つのルール
    1. 出どころを記載する
    2. 引用の分量を配慮する
  11. おさらい:Webライティングの基本ルールと文法テクニック
  12. おしまいに

Webライティングの簡潔な文章にする6つのルール

文章を簡潔に書くとは、無駄な表現をできるだけ避けて端的な文章にすることです。

簡潔な文章を書くルールは6つあります。

簡潔な文章6つのルール
  1. 同語反復をさける
  2. 動詞の名詞化をさける
  3. 不要な語句を消す
  4. 曖昧な表現をなくす
  5. 不要な強調語をはぶく
  6. もったいぶった言いまわしを避ける
桜御前
桜御前

短く表現することは読者の理解を助けるので、格段に伝わりやすくなりますよ

同じ意味の言葉を繰り返さない

同じ意味の言葉は、くり返さずに不要な言葉を省きましょう。

例文を確認してみましょう。

×:30秒の期間:30秒

時間の長さである秒は「期間」と補足しなくても意味が通じますよね。

シンプルな文章にするために「期間」という不要な言葉を省きましょう。

ほかの例文も見てみましょう。

×:あらかじめ予測する
↓
:予測する

「予測する」には「事前に」という意味が含まれています。

「あらかじめ」の言葉は重複して無駄になるので省きましょう。

×:未だ未解決
↓
:未解決

同じように「未解決」には「いまだに」という意味が含まれるので「未だ」の言葉も省きましょう。

動詞の名詞化を避ける

動詞を無理に名詞にかえて使わずに、意味が伝わりやすい動詞の言葉をそのまま使うと伝わりやすくなります。

×:休息する
↓
:休む

×:分離する
↓
:分ける

×:陳述する
↓
:述べる

動詞を名詞に置きかえると堅い表現になり、読みにくい印象をあたえます。

一方、動詞を用いて「ひらがな」で表現すると、やわらかく読みやすい印象になりますよ。

不要な語句をなくす

なくても意味の通じる不要な言葉を省きましょう。

たとえば「という」「について」「に関しましては」などの言葉です。

これらの言葉をなくすだけでシンプルな表現になり、スラスラと読めます。

また「普通は」「基本的に」などの言葉も、意図的な意味がない場合は使わないようにしましょう。

「普通は」の正しい使い方

×:普通は9時から開店します
↓
:9時から開店します
通常は9時から開店します

「普通は」「基本的に」といった抽象的な表現は、具体的な表現に置きかえてあらわすほうが意味を理解しやすくなります。

曖昧な表現をなくす

文末や文章中の曖昧な表現をなくしましょう。

「だと思う」「の場合もある」など、自信のなさがあらわれた言い方や「すこし」「かなり」という曖昧な言い方を避けます。

例文を見てみましょう。

×:見直しが必要だと思われます:見直しが必要です

「思う」という主観の言葉を使わないように注意します。

×:桜のほうがすこし長い

↓
:桜のほうが10㎝ほど長い

曖昧な表現を避け、具体的な数字や固有名詞にしてあらわすほうが正しく捉えられます。

曖昧な表現は、誤解をあたえやすく認識の違いやズレを生じます。

×:フランスはパリなどがあります
↓
:フランスはパリ、リヨン、ニースなどがあります

パリ以外に知らない状況で「など」とごまかすのではなく、多くの中から選ぶという意図で「など」を使いましょう。

不要な強調語をはぶく

強調する言葉がなくても意図が十分に伝わるときは、強調語を省きます。

×:極めて効果的な
↓
:効果的な

×:非常に重要な
↓
:重要な

上のように「極めて」「非常に」は、なくても意味が通じるので省きましょう。

もったいぶった言い回しを避ける

なくても意味が通じる、もったいぶった言いまわしを避けます。

×:次のことが言えるといえるだろう:次のことが言える

×:無いとも限らないだろう:無いです
:どちらとも言えません

曖昧な言葉や確実でない情報を使わないようにしましょう。

下の記事では、不要な語句や曖昧な表現をなくす方法をわかりやすく解説しています。

使いがちな冗長表現を改善できますので、あわせてご参考くださいね。

くわしく知りたい
【使いがちな8つの冗長表現】スッキリ改善!読みやすい文章にする方法

Webライティングの文体を使う3つのルール

Webライティングで文章を書くときは、必ず文体を統一しましょう。

文体を使うときのルールは3つあります。

文体3つのルール
  • 文語体は「口語体」にする
  • 話し言葉を使わずに「書き言葉」で書く
  • 「ですます調」と「だである調」を統一する

Webライティングの文章は「口語体」の「書き言葉」を使うことが多いです。

順番にくわしく見てみましょう。

文語体は「口語体」にする

文章を書くときは、文語体を使わずに口語体に統一して書くことが基本です。

わかりやすく見分けるために、文語体と対応する口語体の例を挙げますね。

文語体口語体
のみならずだけでなく
においてはでは
すべくするため
会社にて会社で

「においては」や「にて」は文語体なので「では」や「で」の口語体に統一して書きます。

話し言葉を使わずに「書き言葉」で書く

こちらも「話し言葉」は使わずに「書き言葉」に統一して書きます。

「話し言葉」に対応する「書き言葉」の例を見てみましょう。

話し言葉書き言葉
いっぱい多い
ちょっと少し
けど
とても非常に
たぶんおそらく
そういうそのような
絶対に必ず
もっとさらに
だんだん次第に
一番最も
やっとようやく
やっぱりやはり
いつも常に
ちゃんときちんと

「ちょっと」「けど」などの話し言葉は、失礼な印象をあたえることがあります。

丁寧な印象の書き言葉に統一して、だれが読んでも不快を感じない読みやすい文章にしましょう。

「話し言葉」と「書き言葉」の使い分け方を知りたいときは、下の記事をご参考くださいね。

くわしく知りたい
「話し言葉」と「書き言葉」の違いと正しい使い分け【一覧表つき】

「ですます調」と「だである調」を統一する

「ですます調」「である調」を混ぜて使わずに、どちらか一方に統一しましょう。

「ですます調」は語りかけるような柔らかい文章に適しています。

「だである調」は、論説文やビジネス文書によく使われます。

あたえる印象や目的にあわせて選びましょう。

下の記事では「ですます調」「だである調」の統一の仕方をくわしく解説しています。

「~ます」「~ます」「~ます」と語尾の変化のつけ方がわからない場合は、バリエーションが増えますので、あわせてご参考くださいね。

くわしく知りたい
一覧表つき「です・ます調」「だ・である調」の使い方と変化のつけ方

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漢字とひらがなの使い分け2つのルール

Webライティングの文章を書くときは、常用漢字を使い、漢字とひらがなの「ひらく」「とじる」を使い分けましょう。

漢字で表現できる語句に、ひらがなを使用するか漢字を使用するかは、文章内で統一します。

統一するときの方針は、発注先ごとや媒体によって異なりますが、つぎの項目がひとつの目安になります。

漢字とひらがなの使い分けルール
  • 形容名詞はひらいて書く
  • 補助動詞・補助形容詞はひらいて書く

形容名詞はひらいて書く

「そのとき」や「このため」のような形容名詞は、ひらいて書きます。

このうち(内)
そのとき(時)
そのため(為)
このとおり(通り)
いただく(頂く)

これらの言葉を漢字であらわすと堅苦しい印象をあたえて、かえって読みにくい文章になります。

補助動詞・補助形容詞はひらいて書く

「無い」や「良い」のような補助動詞や補助形容詞は、ひらいて書きます。

試してみる(見る)
戻ってくる(来る)
見たくない(無い)
来てほしい(欲しい)
調子がいい(良い)

こちらも同様に、漢字であらわすと読みにくくなるため、ひらがなを使ってあらわしましょう。

漢字とひらがなの使い分け、漢字のひらき方を知りたいときは、下の記事をご参考くださいね。

くわしく知りたい
漢字とひらがなの使い分け!迷ったときのポイントとルール【一覧つき】

Webライティングの主語と述語2つのルール

Webライティングで文章を書くときは、主語と述語(動詞)の関係を意識しましょう。

とくに意識すべきルールは2つです。

主語と述語2つのルール
  • 主語と述語を同じ言葉にしない
  • 主語と述語の距離を近くする

主語と述語を同じ言葉にしない

主語と述語で同じ言葉を使わないように注意しましょう。

例文を確認してみましょう。

×:この桜は、この地域では2月上旬という異例の早さで咲いた桜ですこの桜は、この地域では2月上旬という異例の早さで咲きました

間違った例文では、主語の「この桜は」と述語の「桜です」が同じ「桜」の言葉を使っていますよね。

重複した言葉は違和感をあたえて読みにくくなるため、述語を異なる表現に変えましょう。

主語と述語の距離を近くする

主語と述語の距離が遠い場合、主語が何を指しているのか、わかりにくくなります。

そのため、主語と述語の距離を近づけましょう。

例文を見てみましょう。

×:この作品は、平安時代中期に成立した日本の長編物語、作者にとって生涯唯一の物語作品であり、恋愛、政治、権力闘争などの貴族社会を描いていますこの作品は、恋愛、政治、権力闘争などの貴族社会を描いています

  平安時代中期に成立し、日本の長編物語であり、作者にとって生涯唯一の物語作品です

上のように文章を2つに分けると、主語と述語が近づき、意味が伝わりやすくなります。

主語が何を指しているのかを明確にして、主語と述語の関係性を明らかにしましょう。

伝わりやすい主語と述語の関係にする方法は、下の記事をご参考ください。

くわしく知りたい
係り受けとは?ねじれをなくして読みやすい文章にする6つのルール!

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Webライティングの読まれる文章のテクニック

読みやすい文章のテクニックを品詞ごとに見てみましょう。

読まれる文章のテクニック
  1. 名詞
  2. 代名詞
  3. 形容詞・形容動詞
  4. 副詞
  5. 助詞・助動詞

名詞

名詞をあらわすときは、専門的な言葉や堅苦しい言葉を使わずに、一般的に使わるやさしい言葉で表現しましょう。

名詞のテクニックは、つぎのとおりです。

名詞5つのテクニック
  1. むずかしい言葉を使わない
  2. 一般的でないカタカナ用語を使わない
  3. 理解しにくい専門用語を使わない
  4. 不要な省略をさける
  5. 独自に複数の名詞を並べない

むずかしい言葉を使わない

むずかいしい言葉をできるだけ使わず、やさしい言葉で表現します。

×:措置
↓
:処置・取り扱い

×:牙保
↓
:仲介・あっせん

×:彩紋
↓
:模様・幾何学模様

ビジネスの場で使われる言葉は、むずかしい表現になりがちです。

一般的に用いられている理解しやすい表現に置きかえましょう。

また、専門用語や業界用語を使うときは、かみ砕いた表現を添えて言葉を補いましょう。

×:ピーリング
↓
:古い角質を取り除くピーリング

中学生が読んでも理解できる文章を心がけることがポイントです。

一般的ではないカタカナ用語を使わない

一般的ではないカタカナ用語を使わず、多くの人が用いる理解しやすい言葉を選びましょう。

×:コンセンサス
↓
:合意

×:コミット
↓
:約束

×:ジャストアイデア
↓
:思いつき

ひと目で理解できないため、読者に負担をあたえますよね。

特別な指示がない限り、記事を読んでくれる読者層にあわせて言葉を選びましょう。

カタカナ表記の方法を知りたい場合は、下の記事で解説していますのでご参考くださいね。

くわしく知りたい
カタカナ表記のあたえる印象と効果!4つの使い方と表記ゆれを解説

理解しにくい専門用語を使わない

同じ理由で、理解しにくい専門用語を使わずに一般的に使われている、わかりやすい言葉で表現しましょう。

×:RFP
↓
:提案依頼書

×ROE
↓
:自己資本利益得率

専門用語を使う必要がある場合は、注釈を添えると親切な文章になりますよ。

不要な省略を避ける

言葉を省略すると、違う意味に取られたり誤解をあたえたりします。

正しい正式名称であらわしましょう。

×:携帯
↓
:携帯電話

×:MTG
↓
:ミーティング

また、正式名称や固有名詞をあらわすときは、表記ゆれに注意することが大切です。

具定例を見てみましょう。

グーグル・Google

ウェブサイト・Webサイト、など

どちらか一方に統一して、2つの表現を混ぜずに使いましょう。

表記ゆれの種類や改善方法を知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。

くわしく知りたい
表記ゆれとは?15のチェックポイントとゆらぎを防ぐ方法

独自に複数の名詞を並べない

複数の名詞を並べて、独自の名詞をつくることを避けましょう。

読みにくいだけでなく、そのような言葉があるという誤解をあたえます。

×:時間短縮料理術
↓
:時間を短縮できる料理術

常用漢字を目安にして、一般的に使われている漢字を使いましょう。

常用漢字は「記者ハンドブック 」や「文化庁の資料(PDF P.17)」を参考にするのがおすすめです。

代名詞

代名詞は、指ししめす内容を明らかにしてあらわしましょう。

代名詞2つのテクニック
  • 人称代名詞が「だれ」なのかをしめす
  • 指示代名詞が「何」かをしめす

「人称代名詞」と「指示代名詞」の注意点をそれそれ見てみましょう。

人称代名詞は「だれ」なのかをしめす

人称代名詞(例:「私たち」「彼」)を使うときは、代名詞が指ししめす人物がだれなのかを文章の中で明らかにします。

たとえば、所属する組織の意見を書くときに「私たち」を使う場合は、団体名を明らかにします。

また、前の文脈を指して「彼」と表現するときは、人物の名前を書きあらわしましょう。

代名詞のしめす人物を明確にすると、途中から読みはじめた読者に対しても意味を理解できる親切な文章になります。

「とばし読みや読者」や「流し読み読者」にもわかりやすい表現を心がけましょう。

指示代名詞の注意点

同様に、指示代名詞(例:「それ」「これ」)を使うときも、指示語が指ししめす内容を明らかにします。

指示代名詞を使うと、何を指しているのかわかりにくい文章になります。

Webライティングでは避けるほうが理解しやすくなるので、名詞に置きかえて表現しましょう。

例文を見てみましょう。

×:最後の一輪になった、それを渡す
↓
:最後の一輪になった。最後の一輪を渡す

指示語の「それ」ではなく、名詞である「最後の一輪」と明確に表現します。

×:最後の一輪になった、それを渡す
↓
:最後の一輪になった、その一輪を渡す

指示語の「それ」ではなく、指示語に名詞を補い「その一輪」とあらわします。

Webライティングでは「こそあど」言葉は使わずに、名詞に置きかえて表現しましょう。

形容詞・形容動詞

形容詞・形容動詞のテクニックは2つあります。

形容詞・形容動詞2つのテクニック
  • 修飾する語句を近くに置く
  • 独自の形容動詞を作らない

修飾する語句を近くに置く

形容詞・形容動詞は、修飾する語句をできるだけ近くにおいて、修飾の関係を明らかにしましょう。

×:きれいな花の先にとまった蝶々
↓
:花の先にとまったきれいな蝶々

「きれいな花の先」なのか「きれいな蝶々」なのか、判断に迷いますよね。

修飾語句と被修飾語句を近くに置いて、修飾する関係をはっきりとしめしましょう。

独自の形容動詞を作らない

形容動詞は、独自の使い方をしないように注意します。

×:歴然な違い
↓
○:歴然とした違い

例文のように、形容動詞として一般的に使われてる言葉を使いましょう。

×:ASAPで行く
↓
○:できるかぎり早く行く

形容動詞とあわせて使う名詞は「ASAP]といった造語ではなく、一般的な言葉を使うほうが読者にストレスを与えません。

下の記事では、形容詞と形容動詞の使い方をわかりやすく解説しています。

ありきたりな表現に悩んだときに表現を豊かにできますので、ぜひご参考くださいね。

くわしく知りたい
なぜ「形容詞」をなくしたら「わかりやすい文章」になるのか?

副詞

副詞を使うときは、正しい「係り受け表現」を意識しましょう。

係り受け表現とは「なぜなら~だからだ」のように「副詞」+「決まり文句」で作られる表現のことです。

例文を見てみましょう。

×:私は明日桜を見ます。なぜなら、母と花見に行きます
↓
:私は明日桜を見ます。なぜなら、母と花見に行くからです

上のように、文末には、必ず対をなす係り受けの言葉があるので適切に表現しましょう。

代用的な係り受け

代表的な係り受けには「打消し、仮定、推量、疑問、願望、たとえ」の6つの表現があります。

係り受け
打消し決して~ない
まったく~ない
全然~ない
仮定もし~たら
たとえ~でも
推量おそらく~だろう
まさか~だろう
疑問なぜ~か
どうして~か
願望ぜひ~ほしい(ください、たい)
どうか~ください
たとえまるで~ようだ
ちょうど~ようだ

一つひとつ例文を見てみましょう。

打消し

打消しの係り受けは「決して~ない、まったく~ない、全然~ない」です。

・あなたのことは決して忘れない

・私にはまったく覚えがない全然分からない

「全然いいよ」は間違った使い方なので使わないようにしましょう。

仮定

過程の係り受けは「もし~たら、たとえ~でも」です。

もし天気になったら出かけます

・たとえ雨がふっても行います

推量

推量の係り受けは「おそらく~だろう、まさか~だろう」です。

・日記はおそらく読まれるだろうまさか断らないだろう

疑問

疑問の係り受けは「なぜ~か、どうして~か」です。

なぜ書けないのどうして来ないの

願望

願望のの係り受けは「ぜひ~ほしい(ください、たい)、どうか~ください」です。

ぜひ教えてほしいどうか見せてください

たとえる表現

たとえる表現の係り受けは「まるで~ようだ、ちょうど~ようだ」です。

・この世はまるで望月のようだちょうど琴の音色のようだ

以上のように、それぞれ適切な「受ける」表現があるので正しく使いましょう。

助詞・助動詞

助詞・助動詞は、決められた使い方を崩さないようにします。

間違いやすい助詞・助動詞につぎの5つがあります。

助詞・助動詞5つのテクニック
  1. 起点の「より」
  2. 並列の「と」
  3. 並列の「たり」
  4. とりたて型の「も」
  5. 推量の「う」

起点の「より」

起点の「より」は「から」に言いかえましょう。

「より」は「時・起点」「比較」の2の意味を持つ助動詞のため「起点」と「比較」とで読み間違いが起きます。

そのため、起点は「から」を使い「より」は比較のときのみ使うと理解しやすくなります。

×:京都より参りました
↓
:京都から参りました

並列の「と」

並列の「と」を省略せずに書きあらわす場合があります。

たとえば「AとBの違い」の「と」です。

「AとBのちがい」のように、文の中で比較する対象がわかりにくい場合は、並列の「と」の省略を控えましょう。

×:フランスと日本の京都市の比較
↓
:フランスと日本の京都市の比較

「フランス」と「京都市」を比較していることを明確にするために並列の「と」を使います。

並列の「たり」

並列の「たり」は、省略ぜずに連続して使いましょう。

×:縁側で風にあたったり、本に夢中になるのが好き
↓
:縁側で風にあたったり、本に夢中になったりするのが好き

後ろの「たり」を省略する書き方は間違いなので、必ず「たり」をつけて書きあらわします。

とりたて助詞の「も」

とりたて助詞の「も」は、背景や意図が伝わるように、暗示する内容を明らかにして表現します。

いつも弟は私のケーキ食べる
↓
:いつも弟は私のケーキ食べる

とりたて助詞の「も」を使うことで「食いしん坊だな」という背景や意図が伝わりますよね。

伝えたい意図をはっきりと明示して使いましょう。

推量の「う」

推量の「う」は「だろう」に言いかえましょう。

「明らかだと言えよう」のような推量の「う」は「明らかだと言えるだろう」の表現にします。

助詞の「う」には「意思」と「推量」の2つの意味があります。

読み間違いが起こりやすいため「う」は「~しよう」という意思を表すときのみ使いましょう。

ほかにも助詞の使い方を正しく知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。

くわしく知りたい
「てにをは」の意味とは?助詞の正しい使い方をわかりやすく解説!

Webライティングの並列表現のルール

並列表現を使うときは、文法的に同じ構成をくり返して使います。

例文を見てみましょう。

×:私の好きな食べ物は、京都のお豆腐、沖縄県産のもずく、広島で取れるカキです
↓
:私の好きな食べ物は、京都の豆腐、沖縄のもずく、広島のカキです

豆腐」「沖縄県産」「広島で取れる」はそれぞれ異なる表現であらわしていますよね。

文法的に同じ構成を並べて、表現を統一するほうが違和感なく伝わります。

もうひとつ例文を見てみましょう。

×:プロのライターが書く早さと、素人では差がありすぎる
↓
:プロのライターが書く早さと、素人の書く早さとでは差がありすぎる

こちらも同様に「書く早さ」をくり返すと、構成が統一されて伝わりやすくなります。

×:心がけていることは精神と健康です
↓
:心がけていることは精神と健康です

同じく「精神面」「健康面」と「面」をくり返して構成を統一しましょう。

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Webライティングの比較表現ルール

比較表現を使うときは、何と何を比較しているのかを明らかにし、比べる対象をしめしましょう。

×:源さんは平さんより藤原さんを応援した
↓
:平さんが藤原さんを応援するより熱く、源さんは藤原さんを応援した

:源さんは平さんではなく、藤原さんを応援した

上の例文のように、だれとだれを比較しているのか、言葉を補って明確に伝えます。

×:この料理は一番美味しい料理です
↓
:この料理は今まで私が試した中で一番美味しい料理です

間違った例文では、何と何を比較して「一番」と表現しているのかを読みとれません。

「今まで私が試した中で」のように、比べる対象を明らかにして表現しましょう。

Webライティングの強調記号3つのテクニック

言葉を強調するときは、記号を効果的に使いましょう。

公式な文章や論理的な文章では「!」といった感嘆符を使わず、記号を用いて強調します。

言葉を強調するときに使う記号は3つあります。

強調記号3つのテクニック
  • 読点
  • カギ括弧
  • 丸括弧

読点

Webライティングで正確な情報を伝える文章を書くときは、読点(、)を使って言葉を強調します。

私が好きなのは桜だ

公的文書やビジネス文書、論説文などでは、感嘆符「!」や疑問符「?」を使わずに読点(、)を使って伝えたい情報を強調しましょう。

句読点の基本的な使い方を知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。

くわしく知りたい
句読点の正しい打ち方!22のルールと読みやすくなるポイント2つ

カギ括弧

読点(、)を使うかわりに、カギ括弧「」を使って言葉を強調することもできます。

私が好きなのは

丸括弧

同じく読点(、)を使うかわりに、丸括弧()を使って言葉を強調できます。

追記して言葉を補うことで、視覚的に目立ち強調されますよね。

私が好きなのは桜しだれ桜

括弧と記号の効果的な使い方を知りたい場合は、下の記事でくわしく解説していますのでご参考くださいね。

くわしく知りたい
括弧「」と記号「!?」の正しい使い方と文章を魅せるテクニック!

Webライティングで記号を使う6つのルール

Webライティングで記号を使うときのルールを知っておくと読みやすくなります。

記号6つのルール
  1. ダッシュ記号(-)のルール
  2. 省略府(………)のルール
  3. 波ダッシュ記号(~)のルール
  4. 疑問符(?)のルール
  5. 感嘆符(!)のルール
  6. 数値のルール

ダッシュ記号(-)のルール

ダッシュ記号(-)は、分離や連続をあらわすときに使います。

1つ使う場合(-)と2つ使う場合(--)とでは意味が異なります。

6つの具体例に分けて見てみましょう。

サブタイトルをあらわす

サブタイトルをあらわすときは、ダッシュ記号1つを両側に挟んで使います。

文章の書き方改訂版

話題を変えることをあらわす

話題を変えるときは、ダッシュ記号2つを分離する箇所に入れて使います。

「それはね、--いや、やめておこう」

余韻を持たせる

余韻を持たせるときは、ダッシュ記号を2つ用いて文末を終わらせます。

「あら、なんてことに--。」

カギ括弧で囲むほどではない言葉を分離する

聞き手の発言の頭にダッシュ記号を2つ用いて言葉を分離します。

紹介は以上です

--それでは、本題に入りましょうか

時間的、空間的な経過をあらわす

時間的、空間的な経過をあらわすときは、ダッシュ記号を2つ用います。

10分--20分--30分

経路は神戸--大阪--京都です

「~から~まで」の範囲をあらわす

範囲をあらわすときは、ダッシュ記号を1つ用います。

13時間(13時間も可)

大阪京都(大阪京都も可)

このように、ダッシュ記号(-)は、分離や連続をあらわすときに使います。

1つで使う場合(-)と2つで使う場合(--)とでは意味が異なるので、発注先と確認しながら使い分けましょう。

省略府(……)のルール

省略府(……)は、省略をあらわすときに使う記号です。

三点リーダー(…)は2つ組み合わせて使います。

行こうか戻ろうか……

波ダッシュ記号(~)のルール

波ダッシュ記号(~)は、範囲をあらわすときに使います。

13日(13日も可)

つぎのような使い方に注意しましょう。

×:当日~5日まで
↓
1~5日まで
当日から5日まで

「当日~」のように記号と文字を並べて使わないように注意しましょう。

正しくは「1~」もしくは「当日から」を使います。

×:500円~使用できます
↓
:500円から使用できます
\500~使用できます

上の例文も同じ理由で「500円から」もしくは「\500~」を使いましょう。

×:500~50:500~550

上のように、500から550までの範囲をあらわすときは、位の数を省略せずにあらわします。

また、波ダッシュ記号は、語句の省略をあらわすときにも使います。

具体例を見てみましょう。

のようだ(……のようだ)

上のように、三点リーダーの代わりに使います。

疑問符(?)のルール

疑問符(?)は、疑問文であることをあらわすときに句点(。)の代わりに使います。

疑問符の後ろに全角スペースを入れて使います。

×:いかがですかご意見をお聞かせください
↓
:いかがですか? ご意見をお聞かせください

ただし、半角スペースで統一している媒体もあるので気をつけましょう。

タイトルや見出しなど、文の短さが重要になる箇所や、括弧の終わりではスペースを省略する場合もあります。

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感嘆符(!)のルール

公式な文章では原則、感嘆符は使わないのがルールです。

使う場合は、疑問符と同じルールで使いましょう。

句点(。)の代わりに感嘆文を使い、感嘆符の後ろに全角スペースを入れます。

数値のルール

数値をあらわすときは、横書き文章の場合、半角のアラビア数字に統一しましょう。

ただし「訓読み数字」「順序」「副詞」の場合は漢数字を使います。

具体例を見てみましょう。

つ(訓読み数字)

・番目、番目(順序)

・第に、番目に(副詞)

アラビア数字と漢数字の正しい使い分けは、下の記事にくわしく解説していますのでご参考くださいね。

くわしく知りたい
【算用数字と漢数字の正しい使い分け】数字表記の6つのポイント!

Webライティングの引用2つのルール

引用とは、文章中に記載する内容をどこから用いたのか明確にするために、ほかの文献や事例を載せることです。

引用するときは2つのルールを守ります。

引用2つのルール
  • 出どころを記載する
  • 引用の分量を配慮する

出どころを記載する

引用するときは、引用する文章の出どころを記載しましょう。

たとえば、つぎのような項目を記載します。

・タイトル
・著者名(編集者含む)
・題号
・出版年
・出版社、版表示
・巻号
・引用個所のページ

引用した箇所は、カギ括弧「」や二重カギ括弧『』、“○○”を用いて区別しましょう。

“○○~~○○”
引用元:桜御前著「執筆日記」

引用の分量を配慮する

引用の分量は、文章全体の2~3割に留めます。

自分の主張を補助する目的で引用し、引用する文章と自分の文章の主従関係が入れ替わらないように注意しましょう。

引用ルール
  • 公表された著作物であること
  • 引用部分を明確に区別すること
  • 引用部分が多すぎないこと
  • 出どころを明記すること
  • 引用部分を変えないこと

正しい引用のルールは、下の記事でくわしく解説しています。

Webライターに必要な「著作権法」の知識も理解できるので、あわせてご参考くださいね。

くわしく知りたい
【Webライターが守るべき著作権】注意するポイントと引用のルール

おさらい:Webライティングの基本ルールと文法テクニック

Webライティングで記事を書くときは「読者に満足してもらうこと」を目的に書きましょう。

「だれかの役に立ちたい」「ひとりでも多くの人を喜ばせたい」という思いは、必ず文章にあらわれます。

そのためにも、正しいルールとテクニックを身につけ、読まれる文章に仕上げましょう。

また、多くの人に読まれるためには「PREP法」や「箇条書き」を身につけることも重要です。

「PREP法」や「箇条書き」を用いると、初心者でもわかりやすい文章(80点の文章)を簡単に書けます。

具体的な方法は、下の記事で解説していますのでご参考くださいね。

おしまいに

Webライティングを一気に上達させるには、あなたが読みやすいと感じたWebサイトやブログの記事を写経することです。

一字一句を書き写すことで、その人の書き方が自然と身につきます。

「人に話しかけるみたいな文章だから読みやすいんだ」と気づきをたくさん得られるので、ぜひ実践してみてくださいね。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

それでは、ごきげんよう。

桜御前

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