きょうは、OATHフォーミュラ(オースの法則)について綴ってまいります。
コピーライティングでもっとも重要なことは、メッセージを届ける人をしぼることです。
「これは自分のための記事だ」と感じてもらうためには、読者をしぼって伝えることが大切です。
そこで今回の日記では、OATHフォーミュラ(オースの法則)を使った、悩みに適した伝え方とポイントを解説します。
OATHフォーミュラ(オースの法則)を使うと「どんな悩みの読者に伝えるべきか?」がわかるので必要な人に必要なメッセージを届けられます。
悩みの深刻度合いにあわせて、求める人の心に響く言葉で伝えられるようになりますよ
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OATHフォーミュラ(オースの法則)とは?
OATHフォーミュラ(オースの法則)は、顧客が抱える問題解決に対する意識レベルを4つに分類した法則です。
同じ悩みや問題でも、どの意識レベルにあるかによって、伝えるべき内容や扱う言葉は異なります。
コピーライティングにおいて「だれに向けて届けるか?」を考えるときに役立つ、もっとも重要な基本法則です。
OATHの法則は、コピーライティングで世界的に有名なマイケル・フォーティン氏が考えだしました。
4つの頭文字から成りたちます。
人が問題を解決したいときは、一番下の「Hurting」困っている状態にいるときです。
生活習慣病を例に見てみましょう。
◆ O:無知の人 平均値の体型であり、太ってもいないので生活習慣病を意識したことがない ◆ A:無関心の人 生活習慣病について耳にしたことはあるが今すぐには関係ないと思っている ◆ T:考えている人 健康診断で指摘されて気をつけなければいけないと問題を認識している ◆ H:困っている人 生活習慣病のリスクを考えて今すぐ解決したいと困っている
もし、あなたが「O:無知の人」に解決方法をおすすめする場合、問題に対して段階を経て働きかける必要があります。
◆ O:無知の人におすすめする場合 気づきをあたえる ↓ 必要性を伝える ↓ 動機づける ↓ きっかけをあたえる
その反対に「H:困っている人」におすすめする場合は、伝える段階が少なく済み、時間や情報量もかからずに行動に促せます。
つまり、意識レベルが「O:無知の人」ほどおすすめするのがむずかしく、書くべき内容も長くなります。
一方で、一番下のレベル「H:困っている人」に近づくほどおすすめしやすく、書く内容が短くても実行してもらえるようになります。
では、それぞれの意識レベルをくわしく見てみましょう。
Oblivious:無知な人
時間をかけて問題に気づかせる
「Oblivious:無知な人」の意識レベルは、自分の抱える問題に気づいていない状態です。
当然、あなたのおすすめする解決方法や商品を知りません。
4つのレベルでもっとも人数の多い段階で、世の中の多くの人々がこの状態にいます。
この意識レベルの人々におすすめする場合、問題に気づかせることが先決です。
時間と労力がかかり、書くべき文章ももっとも長くなります。
Apathetic:無関心の人
- 「考えている人」へ意識が変わる可能性がある
- 解決する必要があることを気づかせる
「Apathetic:無関心の人」の意識レベルは、問題に気がついてはいるが「自分には関係ない」「すぐには必要ない」と思ってる状態です。
解決する意思がない状態で、まだ、あなたの解決方法や商品を知りません。
この段階にいる人々は、必要性を感じることで「考えている人」へ意識が変わる可能性があります。
つまり、見込み客(将来商品を購入する可能性のある人)にすることができます。
この意識レベルの人々におすすめする場合は、現状の把握や未来の可能性を伝えて自覚を促し、関心を持たせることから始めます。
現状を具体的に伝えて事実を明らかにし、問題をそのままにせずに解決する必要があることを気づかせましょう。
Thinking:考えている人
「なぜ、その解決方法が適しているのか?」特徴や独自の強みを明確にして理由を伝える
「Thinking:考えている人」の意識レベルは、問題を自覚しており、解決したいと考えている状態です。
どのような方法で解決できるのか、商品を購入しなくても解決できるのかを含めて検討しています。
おそらく、あなたの解決方法や商品は、まだ知りません。
この意識レベルの人々におすすめする場合は、特徴や独自の強みを明確にして、あなたの解決方法や商品がいかに悩みに適しているか、優れている点を説明することが大切です。
なぜなら、この段階の人々は、問題を解決するためには何をすべきなのかを知りたがっているからです。
そのため、あなたのおすすめする解決方法は何ができるのか、その悩みを解決するために「なぜ、ふさわしいのか?」適している理由を伝えることで効果的に促せます。
商品の特徴や強みを伝える方法は、下の記事で解説していますのでご参考くださいね。
くわしく知りたい
【FABフォーミュラ】簡単3ステップの法則!ベネフィットの伝え方
【アーカーのベネフィット3分類】心を動かすメッセージの伝え方
メリットとベネフィットの違いがわからない場合は、下の記事がおすすめです。
くわしく知りたい
メリットとベネフィットの違いとは?意味と使い方を例文つきで解説
Hurting:困っている人
失敗しない理由を伝えて安心感をあたえる
「Hurting:困っている人」の意識レベルは、今すぐにでも問題を解決したい状態です。
あなたの解決方法や商品、他の解決方法を知っている可能性があります。
はやく問題を解決したいと困っているので、この段階にいる人々におすすめするのは簡単です。
また、4つの意識レベルの中でもっとも少ない人数です。
この意識レベルの人々は、おすすめしやすいですが、今までに試したさまざまな方法に失敗し、あらたな解決策にためらっている可能性があります。
失敗しない理由を伝える必要があり、安心感をあたえることが重要になります。
それぞれの意識レベルを理解できたら、悩みにあわせた伝え方を見てみましょう。
OATHフォーミュラにそった悩みに適した伝え方
心に響くメッセージを確実に届けるには、適切な内容とメッセージを伝える必要があります。
生活習慣病の解決方法をおすすめする場合を例に、どのように伝えたらよいのか「内容」と「タイトル」に分けて見てみましょう。
無知の人:気づきをあたえる
意識レベルが「無知の人」へは、問題に気づいてもらうために「なぜ、それが問題なのか?」「その問題に気づかない場合、どのようなことが起こるか?」を具体的に説明して自覚させる必要があります。
問題に関する知識や解決に役立つ情報を伝えて、関心が高まるよう時間をかけて導きましょう。
具体例を見てみましょう。
無知の人へ向けた内容
・健康や生活習慣病の理解を深める知識や情報を伝える ・健康的な身体づくりの習慣を伝える ・食事・睡眠・運動法を伝える
「無知な人」へは、身近なことに関連づけて伝えると、興味を持ちやすくなります。
無知な人へ向けたタイトル
問題に気づいてもらえるよう、問題提起するメッセージで訴えると効果的です。
知っていましたか?太っていなくても生活習慣病の危険があることを
無関心の人:必要性を伝える
意識レベルが「無関心の人」へは「問題を解決する必要性」や問題を解決することで「どのような未来を得られるか?」といった満足感を得られるメリットや利益を伝えると効果的です。
同時に「問題を放っておくと、どのようなことが起きるのか?」といった今後の危険性やデメリットも明確にします。
解決する必要性を感じさせて、今すぐにでも始められる簡単な方法を伝えて導きましょう。
具体例を見てみましょう。
無関心の人への内容
◆ デメリット 今の食生活や生活習慣を続けることで起こる危険性や発生する症状を伝える ◆ メリット 生活習慣を整えることで血液がサラサラになり身体や肌の調子が良くなることを伝える 今日から簡単にできる方法 ・運動法 ・食事法 ・睡眠時間
「簡単に」「今すぐ」できる解決策をしめしてハードルを低くし、抵抗感をなくすと効果を発揮します。
無関心の人へ向けたタイトル
問題に関する内容に注意が向くよう、タイトルも「簡単に」「今すぐ」できることを強調します。
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考えている人:動機づける
意識レベル「考えている人」へは、あなたの解決方法や商品は何を解決することができ、どのような効果を得られるのかを具体的に説明すると関心を持ってもらえます。
迷っている段階にいるので、独自の強みや魅力、ほかとの違いを明確にしめすことが重要です。
また、今すぐに実践するメリットと実践しないままでいるデメリットを伝えることも有効です。
具体例を見てみましょう。
考えている人への内容
◆ 今すぐに実践するメリット ・この方法を実践した方の8割が血糖値の数値が下がった ・リスクが軽減された (数値やグラフを載せる) ・この方法で肌の調子が良くなったことを多くの人が実感 (調査結果をしめす) ◆ 今すぐに実践しないデメリット ・アンケート調査によると、糖尿病患者の9割がもっと早く対策すれば良かったと後悔している ・通院や痛みによる負担を実感している (調査結果をしめす)
データやアンケート調査などを載せて、結果や効果をイメージできるように違いを明らかにして伝えましょう。
考えている人へ向けたタイトル
解決策がわかるタイトルにして、ほかでは得られない満足感や利点を伝えることがポイントです。
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困っている人:きっかけをあたえる
意識レベル「困っている人」へは、背中を押してあげるイメージできっかけをあたえるとスムーズに行動に促せます。
「今すぐ解決したい」と思うけれど、行動への一歩が踏みだせない気持ちがあります。
深刻な悩みを今すぐに解決できることを伝えて、行動する理由をしめしましょう。
返金保証や無料お試し期間、無料サポートなどをつけて不安を取りのぞき、安心感をあたえます。
具体例を見てみましょう。
困っている人への内容
・無料お試し期間 ・返金保証制度 ・無料解約制度 ・無料相談サポート
損をしないことを伝えて、そっと背中をあと押しすると決断しやすくなります。
困っている人へ向けたタイトル
今すぐ行動することをメリットに思えるようなメッセージにします。
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悩みに適した伝え方を理解できたら、下の図解と伝え方のポイントを見てみましょう。
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悩みに適した伝え方のポイント
上の図の「必要性」と「動機」は別の言葉に置きかえると理解しやすくなります。
必要性は「ニーズ」や「目的」という言葉に。
動機は「ウォンツ」やニーズを満たすための「手段」という言葉に置きかえると容易にイメージできます。
これらを踏まえたうえで、さっそく悩みに適した伝え方を見てみましょう。
必要性を感じさせる
- 「無知の人」と「無関心の人」に伝える
- 現状や危険性を伝えて必要性を自覚させよう!
必要性を感じさせるとは「将来のリスク」は将来ではなく「今のリスク」であることを伝えるということです。
つまり、問題に気づかせて目的意識を高めるという意味です。
人は不確実性の意思決定が働きます。
そのため、現状を把握できるよう、問題を放置するデメリットや将来の危険性を伝えて、関心が高まるよう導きます。
意識レベルが「無知の人」と「無関心の人」へ伝えて必要性を感じさせましょう。
図解では、紫色の「↑」がしめす方向に導きます。
動機づけを刺激する
- 「無知の人」と「考える人」に伝える
- 今すぐ行動する理由を伝えて動機づけを刺激しよう!
動機づけを刺激するとは、今すぐに行動するメリットと何もしないままのデメリットを説明し、今すぐ行動する理由を伝えるということです。
人が行動する動機は「快楽」と「苦痛」の2つに分けられます。
心の中で「快楽」と「苦痛」が刺激されたとき、人は初めて行動しようと動機が高まります。
そのため、今すぐ実践する利益と不安や苦痛から解放される利益を伝えて、動機づけを刺激します。
意識レベルが「無知の人」と「考える人」へ伝えて刺激しましょう。
図解では、水色の「→」がしめす方向に刺激します。
これまでの2つのポイントをまとめますね。
意識 | 必要性 | 動機 |
---|---|---|
無知の人 | ○ | ○ |
無関心の人 | ○ | |
考えている人 | ○ | |
困っている人 |
あなたの解決方法や商品は、どの意識レベルに適しているのかを見極め、悩みに即した伝え方で促しましょう。
おさらい:OATHフォーミュラ
OATHフォーミュラは、あなたの解決方法や商品に対する、読者の意識レベルを4つの段階にあらわした法則です。
同じ悩みでも、意識レベルによって伝える内容は異なります。
悩みの深刻度を理解して、度合いに適したメッセージを伝えましょう。
「これは私のための方法だ」と思わせることができ、読者に高い関心を持たせることができますよ。
また、必要な人に届けるメッセージを理解できたら、セールスコピーライティングの書き方を身につけることも重要です。
下の記事を参考にすると、初心者でも成果につなげられる文章を簡単に書けますので、あわせてご参考くださいね。
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おしまいに
マイケル・フォーティン氏は、QUESTの法則やGDTの法則、FABフォーミュラ、FORCEPSフォーミュラなど、優れた法則を編みだしました。
どれもためになる便利な法則なので、ぜひこちらもお試しくださいね。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
それでは、ごきげんよう。
桜御前