きょうは、コピーライティングに役立つ心理学について綴ってまいります。
「どのように表現したら、読者は興味が湧くのかな?」
文章を書くときに、このように読者心理を考えながら書くと思います。
ひとつでも心理学の知識があると、読者の興味を惹きつけてもっと心を掴めるようになります。
今回の日記では、コピーライティングによく使われる心理学を一覧にして紹介します。
人間の心理や思考、行動の特性を理解できますので、ぜひご参考くださいね。
読者の心に強く響く文章になり、効果的に行動を促せるようになりますよ
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- コピーライティングに使える心理学50選
- 権威性の法則
- ハロー効果
- ウィンザー効果
- スリーパー効果
- 単純接触効果
- アンカリング効果
- バンドワゴン効果
- スノッブ効果
- 希少性の原理
- ウェブレン効果
- ディドロ効果
- アンダードッグ効果
- バーナム効果
- カクテルパーティー効果
- 片面提示と両面提示
- コントラスト効果
- シャルパンティエ効果
- 文脈効果
- プライミング効果
- クレショフ効果
- シズル効果
- 滑り台効果
- ザイガニック効果
- ピーク・エンドの法則
- 親近効果
- 初頭効果
- 決定回避の法則
- 損失回避の法則
- プロスペクト理論
- マッチングリスク意識
- バイヤーズリモース
- フレーミング効果
- リフレーミング効果
- 松竹梅の法則
- 新マジカルナンバー4±1
- カリギュラ効果
- カチッサー効果
- イエスセット法
- フットインザドア
- 一貫性の法則
- 認知的不協和
- ドアインザフェイス
- 返報性の法則
- アップセル
- クロスセル
- ダウンセル
- テンション・リダクション効果
- サンクコスト効果
- 保有効果
- ブーメラン効果
- YouTube動画「影響力の武器」サラタメさん
- コピーライティングを学べる5つの心理学
- おさらい:【保存版】コピーライティングに使える心理学50選!
- おしまいに
コピーライティングに使える心理学50選
人間の心理を学ぶと、どのような言葉をどのようなタイミングで使えばよいのかを深く理解できます。
文章を書くときだけでなく、普段の生活や仕事、恋愛においても役立つ知識なので、ぜひお役立てくださいね。
権威性の法則
権威性の法則とは、人は専門家の意見や権威ある人の意見を信用しやすいという法則を意味居ます。
この法則を用いた商品の例を見てみましょう。
権威性や専門性を使うことで、中身の信用を高めることができます。
おすすめするときは、権威を感じさせる言葉を用いると、相手は説得に応じやすくなります。
ハロー効果
ハロー効果とは、ある人物や対象物を評価するときに、それらが持つ特徴が強く印象に残り、他の特徴についての評価を正しく判断できない心理のことです。
「後光効果」ともいいます。
コピーライティングによく使われる例は、自分や会社、商品の印象を良くするために、売上数、実績、受賞歴、経歴、創業年数などを載せて権威や人気度をしめすことです。
実績や受賞歴、経歴などを見ると、ひとつの印象に引きずられて、全体の印象も変わりますよね。
この効果は、マーケティングや面接、恋愛にも応用できます。
たとえば、実績や頑張った努力など、ひとつの良い特徴を強くしめすことで、相手にあたえる印象を変えることができます。
ウィンザー効果
ウィンザー効果は、直接訴えかけるよりも、第三者の言葉の借りて訴えるほうが信頼されやすいという心理効果です。
たとえば、ふたりから同じ内容を言われたら、Bさんの言葉を信じやすくなるということです。
この心理をコピーライティングに用いるには、お客様の声や口コミ、レビューを載せると効果的です。
ウィンザー効果により、情報の信頼性を高めることができます。
スリーパー効果
スリーパー効果とは、時間の経過とともに情報の信用度が変わる心理をいいます。
信頼性を感じていない出どころの情報であっても、時間が経つにつれて不信に感じていたことを忘れてしまい、情報の信頼性が増すということです。
「仮眠効果」ともいいます。
わかりやすく具体例を見てみましょう。
源さんが「あの人、意地悪なんだって」と言います あなたは、源さんがいい加減なことばかりいつも言うので信用しません ですが、時間が経つにつれて、源さんから聞いたということだけを忘れてしまいます 「平さんは意地悪」という言葉のみが記憶に残り、事実だったように思え、あなたは信用するようになります
この効果の良い面をコピーライティングに応用した例がこちらです。
ゆっくりと時間をかけることで、信頼を高めることができます。
単純接触効果
単純接触効果とは、同じ人やものにくり返し接するほど、次第に好印象を持つようになることです。
「ザイオンス効果」ともいいます。
たとえば、知っている商品と知らない商品とでは、知っている商品のほうが安心して使えますよね。
コピーライティングに応用するには、役立つ情報を配信し続けると好印象を得られて効果的です。
接触回数が増えるたびに印象に残るので、読者に認知されるようになります。
アンカリング効果
アンカリング効果とは、はじめに見た情報や特徴が基準になり、その後の判断に影響を及ぼすことをいいます。
具体例を見てみましょう。
「通常5万円のところ今だけ半額 2万5千円!」 あなたは書かれた値札を見て「お買い得!」と感じます
はじめに見る価格によって、あとに見る価格の感じ方が変わりますよね。
商品をお得に感じてもらうためには、はじめに大きな数字を見せると効果があります。
「モテ服」「モテコーデ」 雑誌に書かれた情報を見てあなたは「今、こんな感じの服がモテるんだ」と認識します
人は、はじめに見た服装を基準にして、その後の情報を認識します。
良いイメージをあたえたいときや行動に促したいときは、最初にその特徴をしめして強く印象づけると影響をあたえることができます。
バンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは「みんなが持っているから欲しい!」「流行に遅れたくない!」と感じる心理が働いて、多くの人がその選択を取るようになる効果をいいます。
「社会的証明の原理」ともいい、自分の判断よりも周りの行動に影響されやすくなる心理のことです。
「勝ち馬に乗る」意味をあらわし、社会心理のひとつです。
たとえば、行列のあるお店を見ると思わず「どんなお店なのか」気になりますよね。
反対に、だれもいないお店は「おいしくないのかな?」と入るのをためらうでしょう。
人と同じ行動をすることで安心したり「他の人はどう感じるか?」を気にしたりする心理のことで、自分の価値ではなく周りの価値を気にすることで生じる心理をあらわします。
この効果をコピーライティングに応用するには、商品に人気があることをアピールすることです。
流行していることが伝わると、関心のなかった人たちにも支持されやすくなります。
スノッブ効果
スノッブ効果とは「他の人とは違うものが欲しい」「手に入りにくいから欲しい」と感じる心理をいいます。
バンドワゴン効果とは反対に、入手困難なほど需要が高まり、大衆化するほど需要が減少する社会心理です。
スノッブ効果をコピーライティングに活用するには、希少性や限定性を強調することが重要です。
他の人と差別化したい欲求を刺激すると効果的です。
希少性の原理
希少性の原理とは、手に入りにくいものほどよく見える、価値が高く思える心理のことです。
「今を逃すと二度と手に入らないかも…」「入手困難だからそれだけの価値があるはず!」と感じる社会心理です。
コピーライティングに応用するには、数量、期間、地域を限定することも効果的ですが「会員制」や「完全招待制」にして人数を限定することも高い効果を期待できます。
ウェブレン効果
ウェブレン効果とは、金額が高いほど価値あるものだと思い込み、周りの注意を引きつけるために高価なものほど欲しくなる心理をいいます。
「見せびらかしたい!」「顕示欲や優越感を満たしたい!」気持ちから、高級であればあるほど欲しくなる社会心理のことです。
高級ブランドや宝石など、手に入れることそれ自体に特別な価値を感じ、どんどん欲求が高まります。
ウェブレン効果を応用するには、高級感を強調して伝えることです。
最高に贅沢な○○ 本物の違いを知るあなたへ 洗練された○○が似合うあなたへ
自己顕示欲を刺激して、満たしたい欲求を高めます。
ここまでに紹介した「ものの価値の心理」の違いをまとめますね。
場面や目的にあわせて使い分けると高い効果を得られます。
ディドロ効果
ディドロ効果とは、自分が理想とする価値や雰囲気のものに出会ったときに、周りにあるものをその理想の水準に合わせようとする心理のことです。
たとえば、料理を始めようと本格的なフライパンを購入するとしましょう。
今度は、それに合わせて包丁や調理器具、お皿まで統一したくなり、すべて買い揃えてしまう心理をいいます。
ほかにも、素敵なお店のショウルームを見ると、部屋の飾りやレイアウトをその商品で買い揃えたくなりますよね。
この効果をコピーライティングに応用すると、商品の魅力をシリーズにして伝えると効果的です。
「揃えたいな」という気持ちを刺激できれば、セット全体を欲しいと感じてもらえるようになりますよ。
アンダードッグ効果
アンダードッグ効果とは、状況が不利な人や頑張っている人を応援したくなる心理のことです。
「判官(ほうがん)びいき効果」や「負け犬効果」ともいいます。
一方のバンドワゴン効果は「勝ち馬効果」といい、2つあわせて「アナウンスメント効果」といいます。
アンダードッグ効果の具体例を見てみましょう。
「大量発注ミスにより半額にいたします ご購入ください」 「わが社は大企業ではないのでお客様一人ひとりに親切丁寧を心がけます」
「大量発注ミスにより」「わが社は大企業ではない」と伝えることで、同情心を集めて販売することをいいます。
バーナム効果
バーナム効果とは、だれにでも当てはまるようなことを言われて「言い当てられた」と感じる心理のことです。
「フォアラー効果」ともいい、占いやおみくじなどによく当てはまる心理です。
この効果をコピーライティングに用いると、読者に自分のことのように感じさせることができます。
「あなたは○○ですね」 「お宅のおうちは○○ではありませんか?」
読者は「わかってくれる人だ」と共感し、安心と興味を持って読み進めてくれます。
カクテルパーティー効果
カクテルパーティー効果とは、パーティー会場などの騒がしいところでも、自分に必要な情報だけは耳に入ってくるという聴覚現象のことです。
たとえば、電車で居眠りをしていても、自分の降りる駅名のアナウンスは聞き逃しませんよね。
また、自分の住んでいる地域がニュースに出てくるとまっ先に注目します。
この効果をコピーライティングに活用すれば、顧客の注意を引くことができます。
「初心者必見!」 「素敵な女性ほど知っている○○」 「フリーランスが知るべき○○の方法」
顧客に関係する言葉を使うことで、興味を強く惹きつけられます。
そのためにも、注目させたい相手のことを深く理解すると心に響く言葉で伝えらます。
片面提示と両面提示
片面提示は、良いことのみを伝えることです。
両面提示は、良いことも悪いことも両方伝えることです。
「一面提示と二面提示」ともいいます。
人は、良いことばかりを伝えられてもすぐに信用できません。
とくに、コピーライティングの場合は、顔も素性もわからないため、読者の警戒心は強くなり、なかなか信用してもらえません。
しかし、デメリットや注意点といったマイナス面を伝えることで、情報の信ぴょう性が高まり、信頼されるようになります。
読者の抵抗感を減らせて、行動するときに感じる心理的な壁を取り除くことができます。
つまり、コピーライティングに用いるときは、良いことも悪いことも両方伝えて、読者の信頼を得ることが大切です。
コントラスト効果
コントラスト効果とは、対比させるものによって、同じものでも印象が大きく変わることをいいます。
「コントラストの原理」「対比効果」ともいいます。
たとえば、5度の水に手を入れた後に、20度の水に手を入れると温かく感じますよね。
宝石店では、時計や指輪の下に黒のベルベットを敷き、より宝石を輝かせて見せています。
この効果は、写真や画像を使うときなど、コピーライティングにも活用できます。
売りたい商品の見せ方を変えて、より魅力的に伝えて価値を大きく感じさせることが可能です。
シャルパンティエ効果
シャルパンティエ効果とは、同じ重さのものを比べたときに、大きく見えるものをより軽く、小さく見えるものをより重いと錯覚してしまうことです。
たとえば、つぎの表現ではBのほうが重く感じます。
コピーライティングに応用するには、みんなが持っているイメージを利用すると効果的です。
オルニチン25㎎お味噌汁 ↓ しじみ70個分のお味噌汁
同じ量の栄養価でも、しじみのほうがより健康的に感じますよね。
文脈効果
文脈効果とは、周りの情報や状況によって、そのものの印象が変わる認知心理をいいます。
たとえば「オリンピックのせいか」と聞いて、前後の文脈から「成果」なのか「聖火」なのかを判断できますよね。
良いイメージの言葉を前後に並べて、そのものに良い印象をあたえるときなどによく使われます。
文脈効果を上手にコピーライティングに用いれば、商品サービスを変えることなく、そのものの価値の印象を変えられます。
「パリジェンヌ愛用のおしゃれスキンケア」 「恵まれた大自然で育ったグリーンサラダ」
単に「スキンケア」や「グリーンサラダ」と伝えるよりも良い印象に変わりますよね。
プライミング効果
文脈効果と似た効果にプライミング効果があり、同じような意味で使われることが多いです。
プライミング効果とは、初めに見たり聞いたりしたものが、そのあとの判断や行動に影響をあたえることをいいます。
アンカリング効果にも似ています。
この効果を使った遊びが、昔に流行った「10回10回クイズ」です。
私:「桃太郎」って10回言って あなた:桃太郎、桃太郎、、、、 私:川から流れてくるのは? あなた:桃 私:違うよ、水だよ
最初に耳にした「桃太郎」の言葉が頭に残り、そのあとの問題に影響をあたえ、答えを間違えるという遊びです。
クレショフ効果
クレショフ効果とは、前後のつながりのない写真や映像であっても、隣り合って並んでいると無意識に関連づけて解釈してしまう心理効果のことです。
文脈効果の写真版とも言えます。
たとえば「ケーキ」と「笑顔の女性」の写真が並んでいると、2枚の写真に関係性がなくても、女性がケーキを食べて満足しているんだなと無意識に関連づけてしまいます。
この効果をコピーライティングに応用すると、顧客のイメージをコントロールできます。
商品にやさしいイメージをあたえたいときは、やさしさを連想させる花や植物を添えて一緒に見せると、商品の印象をやさしいと感じさせることができます。
文脈効果と同じように、周りの印象を良くすることでイメージを変えることができます。
シズル効果
シズル効果とは、音や香りなどを伝えて五感を刺激し、商品が欲しくなるように欲求を掻きたてることをいいます。
シズル(英:sizzle)とは、ステーキなどのジュウジュウと焼ける音をあらわす言葉です。
たとえば、熱い食べ物であれば、湯気が立つハンバーグの写真を見せることでおいしそうと感じさせることができます。
冷たい飲み物であれば、水滴のあるジュースの映像を見せることで新鮮さやひんやり感を演出することができます。
シズル効果をコピーライティングに応用するには、五感を音で表現するオノマトペを使うと、臨場感が出て伝わりやすくなります。
「じっくりコトコト煮込んだスープ」 「ゴロゴロ野菜のほくほくカレー」 「とろ~りチーズのほっこりシチュー」
ひらがなやカタカナと上手に組み合わせて使うと、さらにシズル効果が高まります。
表現を豊かにするオノマトペについて知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
オノマトペの意味や語源とは?効果や使い方を解説【一覧表つき】
シズルを伝える方法は、下の記事で解説していますので、こちらもあわせてお役立てください。
くわしく知りたい
【ホイラーの法則】シズルを伝える5つの公式!ライティングに効果を発揮!
滑り台効果
滑り台効果とは、一度読みはじめたら続きが気になり、先へ先へと読み進めることをいいます。
「しかし」「実際のところ」「ここからが重要です」などの誘導する言葉を使って、読者が気づかないうちに最後まで文章を読ませてしまうことです。
たとえば、テレビ番組はこの心理をたくみに使っています。
これらの言葉を上手に利用して、番組から離れられない気持ちに誘導します。
コピーライティングも同様に、読者に質問を投げかけたり謎をあたえたりすることで「読みたい!」気持ちを掻きたてて最後の文章まで誘導することができます。
もしかして、このようなことで悩んでいませんか? どのようにすれば、上手にできるのでしょう? その解決策をつぎの項目でくわしく解説します
会話するように語られると「ふむふむ」「それでそれで」とより興味が湧きますよね。
滑り台効果の方法を知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
滑り台効果とは?目的を込めて書くコピーライティング8つの方法
ザイガニック効果
ザイガニック効果とは、達成できたことよりも未達成のことや途中でやめてしまったことのほうをよく覚えている心理効果をいいます。
その度合いは、完了間近なほど強く印象に残ります。
続きが気になる心理作用のことで「ツァイガルニク効果」ともいいます。
この心理を応用すると、思わず読みたくなるタイトルや見出しを付けることができます。
「あなたを憧れの○○にする習慣とは?」 「新事実!○○だけが知っている秘訣を教えます」
質問型や力強い言葉を効果的に用いて、答えや続きが気になる仕掛けを作れます。
ピーク・エンドの法則
ピーク・エンドの法則は、そのできごと全体の評価は、ピーク時と最後の場面の印象によって決まるという法則です。
たとえば、感動した映画を思い出すときは、一番盛り上がったシーンやラストシーンを思い出しますよね。
この法則をコピーライティングに置きかえるときは、文章全体をひとつのストーリーに見たてると高い効果を得られます。
「どこに主張を持ってくるのか」「締めくくりはどのように印象づけるのか」を考えて文章を構成するとよいでしょう。
ピークとエンドの場面で良い印象をあたえることができれば、リピートにつなげて読者の数を増やせますよ。
親近効果
親近効果とは、最後にあたえられた情報によって人の印象が決定づけられる心理効果のことです。
最後に見たものが印象に残るという意味で、ピーク・エンドの法則に似た効果と言えます。
日本には「終わりよければすべて良し」ということわざがありますよね。
コピーライティングに応用するには、最後にポジティブな言葉や情報を伝えて、好意的に検討してもらいたいときに役立てると効果を発揮します。
初頭効果
初頭効果とは、第一印象がその後の記憶にずっと残ることをいいます。
第一印象が良ければ、その後の印象も変わらず、良い印象のままでいられるという効果です。
また、その逆もあります。
コピーライティングに応用するには、信頼を得るために、初めにポジティブな言葉や信頼のある言葉をこちらから伝えることが重要です。
決定回避の法則
決定回避の法則とは、人は選択肢が多すぎると、選択自体をやめる傾向にあることをいいます。
「選択回避の法則」ともいいます。
たとえば、ジャムを購入しようとするとき、24種類のジャムから選ぶよりも、6種類のジャムを試食して判断するほうが選びやすいですよね。
24種類のジャムから選ぶときは、どれを選んでよいのかわからないため、何も買わない選択をする人が多いことをあらわします。
顧客に選択肢をあたえる場合は、数を与えすぎないほうが選んでもらいやすいという心理効果です。
損失回避の法則
損失回避の法則とは、人は得をすることよりも損することを避けようとする心理のことです。
この法則はよくTVCMで見かけます。
上のように、損をしたくないという心理を刺激して、顧客の注意を引きつけます。
コピーライティングに応用するには「損をしたくない!」読者の心理を理解することが大切です。
失う不安を取りのぞいて安心感をあたえましょう。
プロスペクト理論
プロスペクト理論は、目の前にあたえられた損失の度合いによって、人の意思決定が変わるという理論です。
「損失回避の法則」と似た理論です。
危険をおかしたくない損をしたくないという心理が働き、正しい判断ができなくなるという意味です。
たとえば、下のような2つの選択肢があるとします。
合理的に考えると高い利益を得られえるのはBの選択肢です。
ですが、多くの人はAを選択します。
これは、危険をおかしたくないという心理が働き、合理的な判断ができなくなるためです。
この法則をコピーライティングに応用するには、この機会を逃すとチャンスはないことを強調すると効果的です。
商品を手に入れることで得することを伝えると同時に、手に入れないことで損することも伝えます。
マッチングリスク意識
マッチングリスク意識とは、商品やサービスを購入する前に「自分に合わなかったらどうしよう」と不安になる心理のことです。
たとえば、新しい化粧水を買おうとして「肌に合わなかったらどうしよう」と迷って不安な気持ちになることをいいます。
このような気持ちを理解して、マッチングリスク意識をできるだけ取りのぞきましょう。
前もって不安を取りのぞくことができれば、読者は安心して商品を使えます。
バイヤーズリモース
バイヤーズリモースとは、購入後に買わなければよかったと後悔することです。
たとえば、高額な買い物をしたときに「本当にこの選択で良かったのだろうか?」「間違っていなかっただろうか?」と不安や後悔を感じますよね。
このような心理を理解してバイヤーズリモースをなくすには「購入が正しい選択である」ことを伝えると安心感をあたえられます。
購入後のお客様の声を伝えることも、不安を取り除くのに効果的です。
フレーミング効果
フレーミング効果とは、枠づけをすることで、ものの見方を特定の方向へ導くことができる心理効果のことです。
たとえば「生存率97%」と説明する場合と「死亡率3%」と説明する場合とでは、説明次第ではまったく異なる印象をあたえます。
相手が意思決定をするときに、重大な影響を及ぼしてしまうという意味です。
論理的に同じ価値であっても表現方法によって印象が変わり、それを誘導することをフレーミング効果といい「枠づけ」ともいいます。
リフレーミング効果
リフレーミング効果は、同じ事柄でも伝え方や表現方法を変えるだけで、あたえる印象や捉え方がまったく別のものになる心理効果です。
たとえば「まだ水が半分もある」と考えれば、楽観的な気持ちになります。
一方で「もう水が半分しかない」と考えれば、悲観的な気持ちになります。
どちらも同じ内容ですが、どこに焦点を当てるかで受け取る印象が変わりますよね。
この効果をコピーライティングに活用すると、関心のなかった人へも興味を惹きつけることができます。
この方法なら必ず成功します! この方法をしなければ後悔し続けることになります
注意すべき点は、不安をあおる目的ではなく、ポジティブな目的に使うことです。
松竹梅の法則
松竹梅の法則とは、3段階の選択肢を選ぶときに、多くの人が真ん中を選ぶ傾向にあることをいいます。
「松:竹:梅」の比率は「2:5:3」とされており「妥協効果」「ゴルディロックス効果」ともいいます。
お店のお食事メニューは「並・上・特上」と3段階に並べられていることが多いですよね。
この法則を応用するには、おすすめしたい商品を真ん中の位置・真ん中の価格に置くと効果を得られます。
新マジカルナンバー4±1
新マジカルナンバー4±1は、人間が短期間(数十秒~数分)に記憶できる情報の数は4±1、つまり3~5個であるという法則です。
マジカルナンバー7±2のあとに出た法則です。
たとえば、おつかいを頼まれたときに、覚えられる買い物の個数は3~5個くらいまでで、それ以上の数は記憶に残りにくいことをあらわします。
この法則をコピーライティングに応用するには、伝えることは3~5個までにすることです。
覚えてもらえやすく、記憶に残りやすくなります。
カリギュラ効果
カリギュラ効果とは「やってはいけない」と禁止されるほど、やってみたくなる心理効果のことです。
たとえば「鶴の恩返し」のように「絶対に覗かないでください」と言われると気になって覗きたくなりますよね。
物語の若者の行動は、カリギュラ効果によるものです。
この効果を応用すれば、読まずにはいられない気持ちにさせることができます。
タイトルや見出しなどに用いると効果的ですね。
カチッサー効果
カチッサー効果とは、理由を説明されるなど、何かしらの働きかけをされることによって、人は深く考えずに行動してしまうという心理効果のことです。
たとえば、コピー機に並ぶときに「すみません、5枚ですが急いでいるので先にコピーを取らせてください」と理由をつけてお願いした場合、93%の人が承諾したという実験結果があります。
この結果にもとづいて発表された考えです。
理由を伝えておすすめする方法は、日常生活でもよく見かけますよね。
コピーライティングに応用するには、ただ「○○してください」とお願いするのではなく、きちんと理由を伝えると効果を発揮します。
「□□だから○○して欲しい」 「□□なので○○しませんか?」
理由を伝えられると納得しやすくなり、選択権をあたえられることで気持ちに余裕が生まれて安心します。
イエスセット法
イエスセット法とは、小さなYESの質問を積み重ねて、本命のYESを取りやすくすることです。
具体例を見てみましょう。
下のような質問を投げかけて「YES」を促します。
文章が苦手と感じたことはありませんか?(→YES) 少しでも上達できたらいいなと思いませんか?(→YES) 苦手な方でも簡単に上手になれる方法を知りたくないですか(→YES) あなたも夢を叶えませんか?(→本命のYES)
ポジティブな質問や、相手のなりたい姿を投げかけると「YES」の答えを引き出しやすくなります。
フットインザドア
フットインザドアとは、初めに小さなお願いを聞いてもらい、徐々に大きなお願い、本命のお願いを聞いてもらうという交渉技術のことです。
「段階的要請法」ともいい、イエスセット法に似た説得の方法です。
たとえば、セールスマンは、まず玄関の向こうから「お話だけでも」と話しかけます。
つぎに「パンフレットをご覧になりませんか?」「お時間があればゆっくりとご説明させていただきます」などと相手の様子を伺いながら歩み寄ります。
少しずつ、着実に要求を上げながら最終目標へとつなげます。
この効果を応用するには、お試し期間を伝えることです。
高額な商品や利用しなければ使い勝手がわからない商品など、顧客が購入に踏みきれないときに有効です。
一貫性の法則
一貫性の法則とは、自分で一度決めたことは、一貫したものとして貫き通したいという心理が働くことです。
たとえば、すぐに終わると聞いてアンケートに協力したら「よろしければこちらの調査にもご協力を…」と頼まれてしまい、断りきれずに応じることがあります。
一度、小さな要求を受け入れると、その後の要求にも応じやすくなることをあらわします。
この法則を応用すると、顧客に関心を持ってもらいやすくなります。
小さな同意と行動を重ねることで、興味のきっかけをあたえられます。
認知的不協和
認知的不協和とは、行動や考えの矛盾によって感じる違和感や不快感のことをいいます。
具体例を見てみましょう。
認知的不協和には、大きく2つの考えがあります。
◆ 「すっぱい葡萄の理論」 葡萄を手に入れることができないキツネが「どうせすっぱくて美味しくないはずだ」と自分を正当化して諦めること ◆ 「甘いレモンの理論」 葡萄を諦めたキツネが歩いていると、道端で1個のレモンを拾いました キツネはレモンをかじり「このレモンはきっと甘い、さっきの葡萄より甘い」とすっぱそうな顔で自分に言い聞かせて納得すること
たとえば「食べ過ぎは体に良くない」とわかっているのに、つい食べ過ぎてしまうことがあります。
どうしても食べたいときは、体に悪い影響をあたえない食べ物や情報を集めて、その矛盾を取り払おうとします。
この心理をコピーライティングに応用するには、常識とは違う考えを伝えると効果的です。
「呼吸するだけで-5㎏!痩せる方法」 「長生きしたい薬剤師は薬を飲まない」
常識や価値観をひっくり返す新提案を伝えて、矛盾や違和感をあたえると強く興味を惹きつけることができます。
ドアインザフェイス
ドアインザフェイスとは、相手が断ることを先に見越して大きな頼みごとをし、断る相手に罪悪感を持たせて、本命の頼みごとを受け入れてもらうという交渉技術のことです。
「譲歩的要請法」ともいいます。
具体例を見てみましょう。
母:洗濯物と食器洗いをお願い 私:え~、今からドラマ見るのに… 母:じゃあ洗濯物だけ手伝って 私:それならいいよ
ドアインザフェイスをコピーライティングに応用するには、罪悪感を引き出すことです。
これらを利用して、顧客の役に立つ情報を伝え続けます。
有益で楽しい内容を伝え続けることで「このまま何もしないのは申し訳ないな」と感じさせることができれば、返報性の原理が効いて本命の頼みごとを受け入れてもらえるようになります。
返報性の法則
返報性の法則とは、人から受けた好意などに対して、お返しをしたいと感じる心理のことです。
たとえば、お店で何度も親切に丁寧な対応をされると、何か購入したいという気持ちや、何も購入しないのは申し訳ない気持ちになりますよね。
この心理をコピーライティングに応用するには、先にこちらから好意をしめすことが大切です。
顧客からも好意のお返し(購入など)を期待できます。
アップセル
アップセルとは、顧客の売り上げ単価を上げるために、より高いもの、より上位のものをすすめることです。
具体例を見てみましょう。
私:ハンバーガーとポテトMをください 定員:今だけ+50円でポテトLに変更できます いかがなさいますか? 私:じゃあ、お願いします
アップセルをコピーライティングに応用するには、はじめに価格の低い商品を紹介すると効果的です。
その商品の説明とあわせて、機能や品質に優れたものを紹介しましょう。
はじめは価格の低さに惹かれた顧客でも、優れた商品の魅力が伝わればアップセルを行えます。
クロスセル
クロスセルとは、ほかの商品もあわせて購入するようすすめること、また組み合わせ商品をすすめることです。
具体例を見てみましょう。
定員:ハンバーガーとポテトLですね +50円でドリンク付きのセットにできますよ いかがなさいますか?
たとえば、Amazonは「他の人はこちらも一緒にご購入です」「あと○○円のご購入で送料無料になります」と関連商品をおすすめしますよね。
クロスセルをコピーライティングに応用するときは、商品購入を決意したときに伝えるのが最適なタイミングです。
その商品に関連するほかの商品をすすめたり、組み合わせることで割引になる商品を紹介したりすると有効ですよ。
ダウンセル
ダウンセルは、アップセルとは反対に、希望よりも価格の低い商品をすすめることです。
顧客が、予算の都合や品質が高すぎるなどの理由から、購入を見送ろうとするときにおすすめします。
上位の商品をすすめるアップセルとは異なり、機会損失を防ぐことが目的です。
テンション・リダクション効果
テンション・リダクション効果とは、心理的な緊張感から解放されると、人は注意力が低下して警戒心が緩くなる心理のことです。
たとえば、悩んだ末に一度買うことを決めると、今までの緊張が解けて、おすすめされた付属商品も買ってしまうことがありますよね。
テンション・リダクション効果は、クロスセルのときに一緒に使われることが多いです。
商品を選んだあと、気が緩んだときにおすすめすることで、顧客は「ついで買い」をしやすくなります。
サンクコスト効果
サンクコストとは、今までに費やした時間やお金など、どのようなことをしてでも取り返せない費用のことです。
「埋没費用」ともいいます。
そして、サンクコスト効果とは、失うことや損をすることがわかっていながらも、今までに費やした費用や労力が惜しいために、止めたくても止められない心理効果のことです。
「コンコルド効果」ともいいます
マーケティングでは、アップセルのときにこの心理効果が使われており、より高価なもの、上位のものをおすすめするときに使います。
たとえば、購入金額によってシルバー・ゴールド・プラチナと会員ランクが上がる制度があります。
今までの購入金額を考えると、なかなか途中で止められないですよね。
この効果をコピーライティングに応用するには「もったいない」と感じさせると効果的です。
「あと少しでお得になる」「使わないと損をする」という心理が生まれやすくなります。
保有効果
保有効果とは、高価なアクセサリーや長年住みなれた家など、自分の持っているものに高い価値や愛着を感じて手放したくなくなる心理のことです。
「授かり効果」ともいいます。
「もったいない」という思いから、ものが捨てられなかったり、愛用したものを手放せなくなったりします。
保有効果を応用するには、一度商品を手にしてもらうと効果を期待できます。
一度手にすることで「手にしたものを失いたくない」という効果が働き、手放すのが惜しい気持ちになります。
また、返品や解約保証制度は、安心して購入できるというメリットにつながります。
ブーメラン効果
ブーメラン効果とは、物事の結果が、その行為を投げかけた本人に返ってきて効果をもたらすことです。
おもに、悪い結果が返ってくることをいいます。
マーケティング業界においては、説得すればするほど顧客は反発を感じるという、説得の逆効果が返ってくることを意味します。
説得するのではなく「顧客が自分で気づけるように納得を促す文章を書きましょう」ということをあらわします。
以上、50個を紹介しました。
下の動画もあわせて見るとより深く理解できるので、ぜひお役立てください。
YouTube動画「影響力の武器」サラタメさん
200万部をこえる世界的ベストセラー「影響力の武器」の内容にも、今回紹介した心理学が豊富に載っています。
日常生活に即した具体例が多く、楽しみながら知識を身につけられるので、非常におすすめです。
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コピーライティングを学べる5つの心理学
読者心理や顧客心理を読み解くために、つぎの分野の知識を身につけると理解しやすくなります。
行動心理学
行動心理学は、しぐさや行動を観察して人間の心理を研究する心理学です。
「ある行動をあたえた場合はこの反応をしめす」といった、自動的な行動を研究する学問です。
「このような行動をするときは、どのような感情を持つのか」を理解するために研究を行います。
認知心理学
認知心理学は、知覚、記憶、思考など、人間の認知活動を研究する心理学です。
外からの刺激を受けたときに、その刺激をどのように認識するのか、理解の過程から人間心理を研究する学問です。
たとえば、ひとつの物事を認識するときに、過去の記憶からどのように情報を処理するかを研究します。
社会心理学
社会心理学は、社会や集団が個人に与える影響や、その中での人間関係を研究する心理学です。
人と人、個人と集団、個人と社会という環境の中で、人や集団はどのような行動をとり、どのような法則性があり、どのような問題が生まれるのかを研究する学問です。
何が流行し、だれに投票するかなど、個人や組織、集団行動、国民全体の行動までを扱います。
SNSでの人間関係やその影響なども研究します。
行動経済学
行動経済学は、人間が感情によって合理的な判断ができなくなる性質を、経済学と心理学を組み合わせて研究する学問です。
たとえば、買い物、ギャンブル、投資など、人が経済的な決定をするときに心理的な要因がどのように関わっているのかを研究します。
人が行動するきかっけはどこにあるのか?について、興味を持つだけでも役に立つ分野です。
おさらい:【保存版】コピーライティングに使える心理学50選!
コピーライティングに心理学を取り入れると、読者の心を動かす文章を書けるようになります。
ぜひ少しずつ取り入れて、読者の心をグッと掴む記事にお役立てくださいね。
また、コピーライティングを身につけるには、下の記事が参考になります。
必要な項目をギュッとまとめましたので、読者心理を理解したいときに、ぜひご覧くださいね。
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おしまいに
私は「嘘の五三八(ごさんぱち)」の心理効果をよく使います。
人は5・3・8の数字を受け入れやすいので、28歳や35歳などの年齢はごまかすことができるという効果です。
お店の金額も「サンキュッパ」など、よく5・3・8の数字が使われていますよね。
効果は絶大なので、よろしければお試しくださいね。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございます。
それでは、ごきげんよう。
桜御前