きょうは、インタビュー記事の書き方や取材の手順について綴ってまいります。
- 「インタビュー記事の書き方がわからない…」
- 「取材ってどんな流れで進めればいいの?」
- 「取材の仕方や準備、進め方を知りたい!」
Webライターのなかには、取材スキルを身につけて活躍の場を広げたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
インタビュー記事は、雑誌やWebサイトなど、あらゆる媒体で取り上げられ、ますます注目を集めています。
しかし、読者にとって興味深く、わかりやすい記事を作るには、取材の準備や流れ、記事の書き方について深く理解する必要があります。
そこで今回の日記では、取材の準備から記事の書き方まで、インタビュー記事の作成についてくわしく解説します。
インタビュー記事の需要は高まっていますが、取材・文字起こし・記事作成まで一人でこなせるライターはまだまだ足りていません。
これから取材ライターを目指す方は、より良いインタビュー記事を目指して、ぜひ一緒に学びましょう
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インタビュー記事とは?
インタビュー記事とは、企業や人物に取材し、その内容をライターが文章にまとめたものです。
取材を行う人を「インタビュアー」取材を受ける人を「インタビュイー」と呼びます。
取材にもとづいた記事は、オリジナルな内容になり、思いや言葉がダイレクトに読者に伝わるため、自然と共感を得らる魅力的な文章になります。
インタビュー記事の目的・役割
では、何のために取材をし、インタビュー記事を作成するのでしょう?
インタビュー記事の目的と役割は、おもに3つあります。
店舗や施設を紹介するため
お店の集客につながる
1つは、店舗や施設の魅力や特徴を紹介するために、記事を作成する目的があります。
店舗や施設の人が、どのようなこだわりを持っているのか、どのような商品サービスを提供しているのかをくわしく聞き、その魅力を文章にして伝えます。
読者は、店舗や施設の魅力を知ることで、実際に足を運びたい気持ちが生まれ、お店の集客につながります。
また、店舗オーナーにとっても貴重な宣伝手段になります。
商品サービスを紹介するため
- 読者の購入につながる
- 企業や店舗の認知度アップになる
お客様の声を掲載し、商品の魅力や信頼を伝えることを目的に記事を作ることもあります
取材を行うインタビューアーは、商品やサービスを利用した感想や満足度、気になる点をお客様に聞き、それを記事にまとめます。
商品に興味を持っている読者は、お客様の声を読むことで、使い勝手や信頼度を知ることができ、購買意欲が高まります。
また、顧客という第三者の声を載せることは、提供する企業や店舗の認知度を高めることにもつながります。
採用活動を行うため
- 優秀な人材を集められる
- 企業の知名度アップになる
インタビュー記事は、採用活動に活用するために作成することもあります。
採用担当者や社員に取材し、その企業が持つ魅力や特徴、取り組みなどを紹介し、優秀な人材を集めることを目的に記事を作成します。
企業理念やビジョン、福利厚生やキャリアアップ制度などを掲載することで、求職者はその企業を深く理解できます。
内容によっては、安心感を抱いて「この会社で働きたい!」と強く感じるかもしれませんよね。
企業側にとってもブランディングにつながり、知名度を上げる大きな役割を果たします。
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インタビュー記事の形式
インタビュー記事は、大きく3つの形式に分類されます。
記事の目的や読みやすさにあわせて、最適な形式を選ぶのがポイントです。
対談形式(Q&A形式)
- 親しみやすい記事になる
- ビジネス・エンタメ系の記事に適している
インタビュー記事でもっとも一般的なのが、取材お行うインタビュアーが質問し、取材を受けるインタビュイーが回答する対談形式です。
対談形式は、実際に会話しているような文章にすることができ、親しみやすい記事を作れます。
ビジネス、エンタメ系の記事に適しており、自然な話し言葉で書くと人間味や臨場感を演出できます。
◆ 対談形式(Q&A形式) Q:この健康ドリンクの特徴は何ですか? A:100名のお客様のうち90名の方に「飲みやすい」と喜んでいただけました。 「健康ドリンクは飲みにくい」というイメージを一新する商品を開発できました。 Q:今後の方向性は何ですか? A:あらゆる人に商品を知ってもらい、多くの人が健康を維持できるように広めたいです。
モノローグ形式(一人称形式)
- 思いや人柄を伝えやすい
- エッセイ・コラム記事に適している
一人称のモノローグ形式は、会話のやり取りをなくし、取材を受けるインタビュイーが自ら語っているように書く文章です。
インタビュイーの思いや人柄、メッセージをそのまま伝えられ、読者に親近感をあたえる文章になります。
通常は「ですます調」で書くことが多く、エッセイやコラムのような記事に適しています。
◆ モノローグ形式(一人称形式) 失敗を重ねながら開発を進め、100名のうち9割の方から「おいしい」という声をいただけました。 従来の健康ドリンクのイメージを一新する商品を開発でき、諦めずに挑戦し続けてよかったと心から思います。 もっとたくさんの方に知っていただき、ずっと元気に健康であり続けてほしいですね。
ルポ形式(三人称形式)
- 論理的で説得力が高まる
- 新聞記事・ニュース記事に適している
取材した内容を第三者の立場から客観的にまとめるのが、ルポ形式です。
「だ・である」調の流れで書くことが多く、論理的で説得力のある記事に仕上がります。
取材を受けるインタビュイーの表情や仕草、会話以外の情報を盛り込めるので、読み応えのある記事にできます。
新聞記事やニュース記事など、堅い印象の文章で多く使われます。
◆ ルポ形式(三人称形式) 何度も失敗を重ねながら、画期的な健康ドリンクを完成させた開発者は胸をなでおろした。 しかし「さらなる効果を得るために頑張る!」と新たな展望に向けて歩みだしている。
「事前準備」インタビュー記事の書き方
インタビュー記事について理解できたら、つぎは、取材する流れを見てみましょう。
まずは、取材の事前準備から解説します。
記事の目的を確認する
何を目的に記事を必要としているのかを確認しよう!
はじめに、インタビュー記事を依頼されたら、記事の目的を確認しましょう。
依頼者が、何を目的に、どのような意図で記事を必要としているのか、事前に確認することで記事の方向性が見えてきます。
目的を明確にしたら、取材対象になる人物も選びます。
記事の目的によってお客様に取材するのか、社内の人に取材するのかが変わます。
目的に合わせて、適切な人物を選びましょう。
アポイントメントを取る
取材する日時と場所を決めよう!
インタビューする人物が決まったら、取材を受けてくれるかどうかを確認し、日時と場所を決めます。
社内なら会議室やブースを使えますが、お客様など外部の方を取材する場合は、場所選びが重要になります。
先方からの指定がなければ、静かな場所で話ができる貸し会議室を利用するとよいでしょう。
相手がリラックスして話をしやすい環境を選ぶと、取材もスムーズに運びますよ。
下の例文は、インタビューを依頼するときに送るメール文のテンプレートです。
取材する内容、目的、期間に応じて文章を変更してお使いくださいね。
◆ インタビュー依頼:メールの例文 件名:インタビュー取材依頼 拝啓 〇〇様 私たちは、〇〇メディアという媒体で、〇〇についての記事を制作しています。 このたび、〇〇について深く掘り下げた記事を制作するために、〇〇についてのインタビュー取材を希望しております。 〇〇様におかれましては、〇〇についての専門的な知識や経験をお持ちであり、当該テーマに関する貴重な見識をお持ちだと認識しております。 ぜひ、〇〇についてお話しいただけますよう、ご協力いただけますと幸いです。 以下、取材に関する詳細を記載いたします。 【取材の目的】 〇〇について深く掘り下げた記事を制作するため、専門家の方の見解や考えをお聞きすることが目的です。 【取材の内容】 〇〇に関する貴重な見識、知識、経験、ご意見、取り組みなど、可能な限りくわしくお聞きしたいと思います。 【取材期間】 〇〇月〇〇日から〇〇月〇〇日までの間で、可能な日程をご連絡ください。 【取材の方法】 取材方法に関しては、〇〇様のご都合に合わせて、以下のいずれかをご選択いただければ幸いです。 ・電話インタビュー ・ビデオ通話(Skype・Zoomなど) ・直接お会いしての取材(場所は〇〇) 【取材の時間】 お忙しいところ恐れ入りますが、取材の時間については〇〇分程度、ご協力いただけますと助かります。 【その他】 その他、取材に際してご用意するものなど、ご希望があれば遠慮なくお申し出ください。 また何かご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。 敬具 ■企画詳細 ・メディア名:〇〇 (https://xxx.xxxxxxx) ・コーナー名:〇〇 ・読者層:〇〇〜〇〇代の女性(男性) ・PV:〇〇〜〇〇PV ・インタビュー日程:〇〇~〇〇 ・インタビュー場所:上に記載 ・公開予定日:〇〇月〇〇日 インタビューの日程や場所につきましては、〇〇様のご都合に沿えるよう調整させていただきます。 ぜひご検討いただけますと幸いです。 ご不明点などございましたら、何なりとお知らせくださいませ。
取材する人物について調べる
経歴・著作物・人柄などをくわしく理解しよう!
取材する人物について、あらかじめ経歴、著作物、人柄などを調べておきましょう。
とくに、専門分野にくわしい人物を取材するときは、関連する知識だけでなく、人物像やバックグラウンドまでリサーチしておくと話を深く掘り下げられます。
取材する人物を調べるには、つぎの方法があります。
お客様に取材する場合は、利用した商品サービス、使用期間、効果について調べておくと、詳細な意見を聞けます。
営業担当者に確認したり、顧客管理ツールで調べてもらったりするなどして、質の高いインタビューを行えるよう準備しましょう。
記事の構成と質問を考える
- 質問の範囲や話題を考えよう!
- 複数の質問を用意して優先順位を決めよう!
調べた情報をもとに、大まかな記事の構成を考え、質問リストを作りましょう。
どのような情報を聞き出すのか、どこまで掘り下げるのか、深堀りする範囲や関連する話題を考えます。
たとえば、商品の宣伝を目的にした「お客様の声」を取材する記事であれば、以下の構成と質問内容が挙げられます。
話を多角的に聞き出すためにも、同じ話題に対して複数の質問を用意するのがおすすめです。
取材当日は、相手が緊張したり、話に詰まったりする可能性があるため、多めに質問を考え、優先順位を決めておくと安心ですよ。
取材内容を共有する
質問リストを送ろう!
質問リストを作ったら、その内容をまとめて取材相手に送りましょう。
当日、急に取材を始めると、心の準備ができておらず、相手が回答に詰まったり、想定外の方向に話が進む場合があります。
前もって取材の目的や質問を共有することで、お互いに不明点を解消でき、順調にインタビューを進められます。
すべての質問項目を記載する必要はないので、当日の流れや軸となる大まかな質問項目を伝えましょう。
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「取材当日」インタビュー記事の書き方
続いて、取材当日に行うべきことを見てみましょう。
インタビュー時間は1時間くらい確保すると、編集して3,000〜4,000字程度の文章にでき、記事にしやすくなります。
インタビュー前に機材をセットする
相手が来るまでに準備しよう!
インタビューを開始する前、取材を受けるインタビュイーが来るまでに機材を準備します。
ボイスレコーダーは、聞き洩らし・電池切れなどのリスクがあるので、複数準備しておくと安心です。
また、インタビューの回答をメモできるよう、質問事項を印刷した用紙やパソコンを準備しておくと台本代わりにもなり便利です。
取材におすすめのボイスレコーダーやカメラを知りたい場合は、下の記事で紹介していますのでご参考くださいね。
くわしく知りたい
取材ライターにおすすめICボイスレコーダー6選と選び方!
取材におすすめ!ミラーレス一眼カメラ6選と選び方【ライター必見】
インタビュー相手の緊張をほぐす
相手の心を開き信頼関係を築こう!
取材当日は、笑顔で挨拶をし、取材に対してのお礼の言葉を伝えます。
◆ 挨拶 はじめまして、〇〇のメディアでライターをしております〇〇と申します。 今日はお忙しい中、お時間をいただき、ありがとうございます。 〇〇についてのお話をお伺いできることをたいへん嬉しく思っています。 どうぞよろしくお願いします。
すぐに本題に入らず、軽い世間話をして相手の緊張をほぐし、場の空気を和ませることが大切です。
趣味や興味関心について聞いたり、簡単な会話を交えたりして、相手がリラックスして話せる環境を作りましょう。
取材の趣旨を説明する
必ず録音や撮影の許可を取ろう!
取材の目的や内容について簡単に説明し、再度確認します。
◆ 取材の趣旨の説明 本日は、〇〇についての記事を執筆するため、〇〇についてお話をお聞きしたいと思っております。 当社では、今回の取材をもとに記事を作成し、公開する予定です。 内容については、公開前に〇〇様に確認していただき、正確かつ公正な記事を作成するよう努めます。 また、取材中に録音や撮影を行いますが、インタビュー以外で使用することはありませんのでご安心ください。 ○○様のプライバシーに配慮し、細心の注意を払って取材に臨ませていただきます。 取材は1時間を予定しております。 何かご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお申し付けください。
録音や撮影をするときは、必ず事前に許可を取りましょう。
加えて、録音や撮影したデータは、記事制作以外の目的には使用しないことも伝えます。
最初から最後まで録音する
インタビュー後の雑談中も録音のままにしておこう!
インタビューは最初から最後まで録音します。
インタビューが終わったからとすぐに録音を切らずに、そのまま記録しておきましょう。
インタビュー後のリラックスした雑談こそ、相手の本音、素晴らしい言葉を聞けることも少なくないからです。
また、録音しておくことで、言った言わないのトラブルも未然に防げます。
インタビュー取材を行う
- 過去→現在→未来の順に質問しよう!
- クローズド・クエスチョンからオープン・クエスチョンへと話題を広げよう!
取材をするときは、あらかじめ用意した質問にそって進めるだけでなく、柔軟に対応しながら話を聞きましょう。
共感したり、相槌を打ったりして相手が気持ちよく話せる雰囲気を作りながら会話を進めます。
質問するときは、つぎのポイントを意識すると上手に話題を促せますよ。
インタビュー時間は限られているため、質問の優先順位を決めておくと、肝心な質問を聞き逃すことがなくなります。
ただし、優先順位が高いものから質問するのではなく、まずは「現在」の状況について話をし「過去」や「未来」につながる流れで話を進めると上手に掘り下げられます。
◆ 質問の流れ 【現在→過去→未来へ】 現在は〇〇な状態である ↓ 過去は〇〇があった ↓ 〇〇な未来へ向かっている
記事にするときも、未来につながる流れで終わるとポジティブな印象をあたえます。
質問の仕方は、はじめにクローズド・クエスチョンから始め、徐々にオープン・クエスチョンを投げかけて話しを広げるとよいでしょう。
クローズド・クエスチョンは「はい」「いいえ」で答えられる質問です。
取材相手が答えやすいメリットがあります。
オープン・クエスチョンは、自由に回答できる質問です。
取材相手の考えを自由に話してもらえるメリットがあります。
ただ、少し答えにくいというデメリットもあるので、具体例を挙げるなどして答えを引き出す工夫が要ります。
◆ クローズド・クエスチョン そのとき嬉しく感じましたか? (→はい/いいえで答えられる) ◆ オープン・クエスチョン そのとき、どう感じましたか? (→自由に気持ちを話せる) ○○についてどのようにお考えですか? (→考えが聞けて話しが広がる)
オープン・クエスチョンで話題を広げると、予想外の答えや思いもよらない話が聞けることもあり、ほかでは得られない貴重な情報を記事にできます。
インタビューの写真撮影を行う
ライターが撮る場合はインタビュー後がおすすめ!
カメラマンがいる場合には、インタビューの間に撮影してもらいます。
ライターが撮影を行う場合は、インタビューの終わりに撮影すると、リラックスした自然な表情の写真を撮れるのでおすすめです。
オンラインのインタビューであれば、スクリーンショットで撮影するか、写真データを送ってもらうようにしましょう。
お礼を伝える
感謝の気持ちと公開までの流れを伝えよう!
取材が終わったら、改めて感謝の気持ちを伝えます。
取材のために時間を割いてくれたことや、資料を用意してくれたことについて、心からお礼を伝えましょう。
◆ 取材後のお礼 貴重なお話をたくさん伺うことができ、とても充実した時間を過ごさせていただきました。 ありがとうございました。 記事公開までの流れは、取材後に原稿作成、〇〇様への確認依頼、修正作業、最終確認というステップを経て、記事を公開することになります。 原稿の確認については、〇日後に〇〇様にメールをお送りいたしますので、その際はお手数ですが、ご確認いただけますようお願いいたします。 原稿に修正が必要な場合がございましたら、いつでもお知らせください。 最終的な公開にいたるまで、〇〇様のご要望に沿えるよう、誠意を持って対応いたしますので、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。 また、記事作成にあたり、必要に応じて内容を整理し、わかりやすい文章に書き直すことがございます。 そのため、お話の内容と記事の文章が少し異なる場合があるかもしれませんが、ご了承いただけますと幸いです。
必要に応じて、言いまわしや表現方法を変えさせてもらう点も許可を取っておきます。
話し言葉を文章にしただけでは伝わらない内容もあるため、わかりやすい文章に書き直す必要がある場合は、付け足したり言いかえたりすることがある点を伝えておくと失礼になりません。
「取材後」インタビュー記事の書き方
インタビューが終了したら、録音データやメモの内容をもとに執筆を行います。
記事の書き方については、つぎの順に行います。
当日中にお礼のメールを送る
感謝を込めた簡潔なメールを送ろう!
取材を終えたあとは、当日中にお礼のメールを送ります。
改めて感謝の気持ちを言葉にあらわし、よかった内容、原稿をいつ送信するかなどを書いて送ります。
◆ 取材のお礼:メールの例文 件名:本日の取材ありがとうございました ○○様 本日は、お忙しいところ取材をさせていただき、ありがとうございました。 お話をお聞きすることができ、たいへん有意義な取材となりました。 お話しいただいた内容を元に、記事制作に取りかかってまいります。 原稿は、○日を目安にお送りさせていただきます。 もし追加のコメントや情報がございましたら、お気軽にご連絡ください。 改めまして、貴重なお時間をいただきありがとうございました。 引き続き、よろしくお願いいたします。 ○○(ライターの名前)
信頼関係を築くためにも、このひと手間を怠らずに丁寧に行いましょう。
文字起こしをする
音声データを文字にしよう!
インタビュー記事を作成するときは、はじめに音声データを文字に起こす「文字起こし」の作業を行います。
一般的に、10分の音声につき1時間程度の時間がかかるとされています。
文字起こしには3つの方法があります。
素起こし
素起こしは、音声データに含まれるすべての音声を文字にする方法です。
「えっと」「うーん」などの言葉や言い間違いなどもそのまま文字にします。
意味が伝わりにくい文章になりますが、正確な雰囲気や臨場感を伝えられます。
ケバ取り
ケバ取りは、素起こしで入れた「えっと」「うーん」などの言葉を取り除く方法です。
不要な文字を取りのぞくため、読みやすく意味も理解しやすくなります。
整文
整文とは、話し言葉を書き言葉に整えることです。
順序が逆転した言葉を読みやすく変えるなど、音声を理解した上で修正します。
たとえば「嬉しく思いました、私、それを聞いて」の文章を「私はそれを聞いて嬉しく思いました」のように修正します。
この方法は時間がかかりますが、より正確で理解しやすい文章を作れます。
文字起こしは、時間も手間もかかる作業なので、Googleドキュメントや文字起こしツールを活用すると、作業を効率化できます。
Googleドキュメントを使って文字起こしをする方法は、下の記事で解説していますのでご参考くださいね。
くわしく知りたい
Webライターは音声入力で生産性UP【Googleドキュメントの使い方】
記事の構成を考える
- いきなり書きはじめずに大まかな流れを考えよう!
- 対談形式・モノローグ形式・ルポ形式から選ぼう!
文字起こしが済んでも、いきなり書きはじめずに、まずは記事の構成を考えましょう。
たとえば「お客様の声」のインタビュー記事であれば、質問項目と同様に「課題」→「理由」→「効果」→「感想」の順に構成すると話がなめらかに展開します。
取材で聞いた順番に構成する必要はないので、読者にとって理解しやすいように文章を組み立てましょう。
記事の形式には、対談形式、モノローグ形式、ルポ形式があります。
この段階で、どの形式で執筆するか決めておきましょう。
ビジネス向けのインタビュー記事であれば、対談形式を選ぶと書きやすくなりますよ。
記事の構成や書き方を知りたい場合は、下の記事が参考になりますので、あわせてご覧くださいね。
くわしく知りたい
序論・本論・結論とは?読みやすい文章構成を図解でかんたん解説!
Webライティングの書き方!基本と手順を1から解説【初心者必見】
執筆する
- 文字起こしと構成をもとに読みやすい記事にしよう!
- 真意を曲げないように注意しよう!
文字起こしの内容と文章構成をもとに、記事を執筆します。
話し言葉をそのまま執筆すると伝わりにくい文章になるので、主語や述語を入れたり、伝わりやすい言い回しや表現に変えたりして読みやすくします。
ただし、取材を受けた相手が発していない言葉を入れてしまうと、記事の信用を損ないます。
過度な修正は、取材対象者の伝えたい思いや事実を曲げてしまうため、インタビューの内容を踏まえて執筆することが大切です。
真意を曲げないよう、発せられた言葉やエピソードを活かしながら、信頼性のある記事を作成しましょう。
校正・校閲する
- 内容に誤りがないか確認しよう!
- 第三者にチェックしてもらうのがおすすめ!
執筆が終わったら、誤字脱字がないか、内容に誤りはないかを確認します。
取材するときに具体的なデータが出たときは、その発信元や信ぴょう性を確認し、事実と異なる場合は、取材対象者に確認したうえで修正します。
可能であれば、校正・校閲は、第三者にチェックしてもらうことがおすすめです。
ひとりで行う場合は、少し時間をおいて読み返すと、見落としていた間違いに気づきやすくなります。
文章校正の方法を知りたい場合は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
文章校正のチェック項目10のポイントと効率よく見直す4つの方法
最終チェックを依頼する
写真も入れた完成後の原稿を提出しよう!
校正が終わったら、取材を受けるインタビュイーに記事内容を確認してもらいます。
修正を依頼された場合は、その内容を反映して仕上げます。
◆ 最終チェックの依頼:メールの例文 件名:○○様へ原稿の確認依頼 ○○様 いつもお世話になっております。 先日は貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました。 伺ったお話をまとめた原稿ができましたので、最終チェックをお願いしたくメールを差し上げました。 ご確認いただけますようお願い申し上げます。 もし何かご指摘いただける点がございましたら、お気軽にご連絡ください。 改めまして、取材の際には貴重なお時間をいただきありがとうございました。 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。 ○○(ライターの名前)
確認してもらうときは、写真なども入れた完成後の原稿を提出すると、相手も公開のイメージを掴めるので修正回数を減らすことができます。
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インタビュー記事で押さえるべき5つのポイント
インタニュー記事を作成するときは、つぎのポイントを押さえると、記事の質をさらに高めることができます。
5W1Hを意識して掘り下げる
理由や経緯を掘り下げよう!
取材を受けるインタビュイーから曖昧な回答が出たときは「5W1H」を意識して深く掘り下げると、具体的なエピソードや考えを引き出しやすくなります。
たとえば、取材を受けるインタビュイーが「この商品はよいと思います」と発言したときに、なぜそう思うのかを具体的に聞きだし、どのような理由や経緯があるのかを掘り下げます。
それにより、読者がイメージしやすい回答を得られ、記事の内容が詳細になり、理解しやすくなります。
起承転結のある構成にする
ストーリーのある流れにしよう!
インタビュー記事を構成するときは、起承転結を意識してストーリー性のある流れにしましょう。
起承転結は、物語の基本構成なので、読者にわかりやすく伝わり、読み物として興味深い内容になります。
◆ 起承転結の構成 起 読者の興味を惹くエピソードや背景を説明する部分 インタビュイーの紹介や記事のテーマに関する背景の情報を書く 承 記事の本題 インタビュイーが何について話しているのか、どのような話が出てきたのかを具体的に説明する 数字やデータを盛り込み、話の内容を裏付けることも重要 転 記事の転換点 インタビュイーの考え方や意見が変わったり、新たな発見があったりするエピソードを盛り込む 記事に新たな展開を加えて読者の興味を惹き続ける 結 記事のまとめやインタビュイーのまとめを述べる部分 インタビュイーの話から得られた教訓や、読者にとっての重要ポイントをまとめる
起承転結を意識することで、読者が流れを把握でき、より鮮明にイメージが膨らむ文章になります。
具体的な数字を盛り込む
インパクトのある数字はタイトルや見出しにも効果的!
インタビュー記事に数字を盛り込むと、読者は正確な情報を得ることができ、記事の信用が上がります。
たとえば、取材を受けるインタビュイーがビジネスで成功したことを話す場合、具体的な数字を載せると成果の程度を明確にしめせます。
企業に関する記事の場合は、収益や成長率を数字であらわすことで、信ぴょう性が高まりますよね。
インパクトのある数字であれば、タイトルや見出しに使うことで、読者の注目を強く集められます。
そのため、インタビューをするときにおいても、曖昧で抽象的な内容のときは、具体的な数字を尋ねるように意識すると説得力のある内容を書けますよ。
エピソードや体験談を盛り込む
公開できる範囲内でできるだけ多く反映しよう!
インタビュー記事は、具体的なエピソードや体験談、考えをできるだけ多く盛り込みましょう。
開示できる範囲内で、特定の場所や人物名などを交えると、取材を受けるインタビュイーならではの経験や考え方を鮮明に伝えることができ、読み応えのある記事になります。
取材するときは、具体的な質問を投げかけ、うまく意見や見解を引き出し、記事にする段階でも話の内容を反映することで、記事に深みを増すことができます。
取材相手の言葉を活かす
印象に残るフレーズやキーワードを際立たたせよう!
インタビュー記事を書くときは、取材を受けるインタビュイーが話した言葉を活かして執筆しましょう。
表現をそのまま引用したり、インパクトのあるフレーズや印象に残るキーワードを際立たせたりすることで記事の質が向上します。
たとえば、取材相手が専門家であれば、専門的な用語や知識をできるだけ伝えることで、読者にとって有益な記事になります。
重要なポイントや核心部分をついた内容、とくに印象的な部分を中心に引用すると、読者の興味をグッと惹くことができます。
取材スキルが身につくWebライティング講座3選
では最後に、取材スキルが身につくWebライティング講座を3つ紹介しますね。
取材記事は報酬額が高いため、初心者でも文字単価3円以上を狙えることも珍しくありません。
プロのライターとして本格的に収入を得るのであれば、取材記事を書けることは心強い支えになりますよ。
デイトラ ライティングコース
「デイトラ ライティングコース」は、Webライティングの基礎から実践まで段階的に学習するコースです。
基本を押さえたうえで記事の構成やリード文の作り方を学び、取材記事やSEOライティング、セールスライティングなど、さまざまな分野のライティングスキルを習得します。
営業の仕方や案件の獲得方法も学べるので、仕事を受注するレベルまでしっかりと到達できます。
課題や添削に取り組み、実践スキルを身につけて、Webライターに必要な実践力を総合的に鍛えます。
講師の講義がとても面白いので、無料レッスン動画を視聴して、ぜひそのわかりやすさを体感してみてくださいね。
「デイトラ ライティングコース」の特徴や評判は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
デイトラ ライティングコースの口コミ・評判や特徴・料金を解説!
Writing Hacks
「ライティングハックス」は、高単価の仕事を受注できるWebライターを養成するオンライン講座です。
Webライティングに必要な知識を基礎から実践まで学べるので、未経験からでも自信を持って高単価の案件を獲得できます。
「Writing Hacks(ライティングハックス)」には、取材について学べる動画が6本あり、講師である有名ライターの沖ケイタ氏も取材スキルの習得を推奨しています。
現役プロのライターから指導やフィードバックを受けられるので、取材方法やインタビュー方法の理解が深まります。
取材ライターとして高収入を目指す方は、ぜひ公式サイトでサンプル動画をチェックしてみてくださいね。
「Writing Hacks」の特徴や評判は、下の記事で解説していますのでご参考くださいね。
くわしく知りたい
Writing Hacks(ライティングハックス)の評判を徹底調査!
SHEliiks Webライティングコース
「SHElikes Webライティングコース」は、未経験からライターになりたい女性を応援するキャリアスールです(女性専用)。
女性が自分らしい働き方を実現できるよう、転職や副業、フリーランスや在宅ワークなど、収入を得るための講座がさまざまに設けられています。
学習内容はWebライティングの知識をはじめ、独学ではむずかしい取材の仕方や写真の撮り方を学び、課題の提出やフィードバックもあるので、卒業後は取材記事を書けるようになります。
またコーチングや勉強会といった「女性同士の仲間」をつくる環境が整っているので、同じ目標を持つ者同士で励まし合いながら学習できます。
無料体験レッスンを対面もしくはオンラインでお試し参加できるので、ぜひいろいろと感じたことを質問してみてくださいね。
勧誘は一切ないので、安心して気軽に雰囲気を体感できますよ。
「SHEliiks Webライティングコース」の特徴や評判は、下の記事をご参考くださいね。
くわしく知りたい
SHElikes Webライティングコースの特徴と評判!【2023年最新】
おさらい:インタビュー記事の書き方・取材の流れ
読者にとって興味深い内容や役に立つ情報を提供することが、長く読まれるインタビュー記事を書く秘訣です。
インタビュー記事を書くときは、事前にしっかりと下調べをし、取材を受けるインタビュイーのバックグラウンドや専門知識を把握しましょう。
インタビュイーの回答に対して積極的に掘り下げることで、より興味深く読まれる記事を作れますよ。
なお、取材ライターの仕事内容を知りたい場合は、下の記事で解説していますので、あわせてご参考くださいね。
おしまいに
インタビュー記事を作成するときは、事前準備がもっとも大切です。
取材を受けるインタビュイーを深く理解し、具体的なエピソードを聞けるように入念に下調べしましょう。
インタビュイーの人柄やエピソードを活かした表現は、読者の心に響く記事になりますよ。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
それでは、ごきげんよう。
桜御前